「フェイクファシズム 飲み込まれていく日本」金子勝著

公開日: 更新日:

「フェイクファシズム 飲み込まれていく日本」金子勝著

 世界がかつてない混沌へ向かおうとしている。その最も顕著な現象が国際ルールの破壊王ともいえる米国トランプ大統領の出現だ。

「タリフマン」を名乗り、関税を武器に力の外交交渉を進め、世界の経済秩序を脅かしている。

 問題は、そんな混沌の世界で生き残るために、日本はどう変わるべきかということだ。

 訪れるであろう世界の大転換に立ち向かえる体質ではない。だが未来を生きる次世代のために指を加えて見ているわけにはいかない。

 そこで著者は、日本を創りかえるための基礎政策を提言する。

●トランプは世界をどう変えるのか ──分断とフェイクファシズムを乗り越える

●税制と年金はどうあるべきか ──インフレと格差を克服する税制改革を

●アベノミクスをどう終わらせるか ──持続可能性を失った日本は滅びる

●イノベーティブ福祉国家にする ──「下請け軍事国家」から「教育・科学技術立国」へ

●どうすれば少子化を防げるのか ──福祉の普遍給付か選別給付か

●失敗するマイナ保険証とIT産業 ──医療崩壊を防ぐ真の医療DXとは何か

●エネルギー転換はなぜ必要か ──原発政策ののろいを解く

●崩壊する農業と農村を立て直す道は ──食料・農業。農村基本法の見直しは農村破壊だ

 能力の低下が著しい日本の政治家にこそ読んで欲しい一冊だ。

定価:1650円
発行:日刊現代 発売:講談社
2025年7月15日
ISBN 978-4065405000

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    参政党・梅村みずほ議員の“怖すぎる”言論弾圧…「西麻布の母」名乗るX匿名アカに訴訟チラつかせ口封じ

  2. 2

    二階堂ふみと電撃婚したカズレーザーの超個性派言行録…「頑張らない」をモットーに年間200冊を読破

  3. 3

    選挙3連敗でも「#辞めるな」拡大…石破政権に自民党9月人事&内閣改造で政権延命のウルトラC

  4. 4

    11歳差、バイセクシュアルを公言…二階堂ふみがカズレーザーにベタ惚れした理由

  5. 5

    最速158キロ健大高崎・石垣元気を独占直撃!「最も関心があるプロ球団はどこですか?」

  1. 6

    日本ハム中田翔「暴力事件」一部始終とその深層 後輩投手の顔面にこうして拳を振り上げた

  2. 7

    「デビルマン」(全4巻)永井豪作

  3. 8

    【広陵OB】今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  4. 9

    広陵・中井監督が語っていた「部員は全員家族」…今となっては“ブーメラン”な指導方針と哲学の数々

  5. 10

    キンプリ永瀬廉が大阪学芸高から日出高校に転校することになった家庭事情 大学は明治学院に進学