【プーチンの愛国教室】国民を戦争賛美に導く洗脳教育の生々しい実態
10月3日(土) シアター・イメージフォーラム ほか全国順次公開
2026年のアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞と英国アカデミー賞最優秀ドキュメンタリー賞を受賞。ほかにも数々の賞を受けたというから、どんなものかと鑑賞したら、大変な問題作だった。作品に登場するパヴェル・タランキンが国外に持ち出した映像で構成されている。
ロシアの田舎町の学校で撮影担当教員を務めるタランキンは、子どもたちから〝頼れるお兄さん〟と慕われる人気者だ。愛用のビデオカメラで子どもたちの成長を日々記録していたが、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻を機に、彼らの日常は一変する。
プーチン大統領の教育令により、学校は子どもたちに戦争参加を使命として教え込み、訓練する「愛国教育」の場へと変貌していく。逆らう者は〈国家の敵〉とみなされる絶対的な命令のもとで葛藤する教師、たちまち戦時教育に染まっていく子どもたち、そして次々と戦地へ送られる卒業生たち……。その全てを、タランキンのカメラは記録していく。
4年前に「特別軍事作戦」という名目で始まったウクライナ侵略戦争はいまだに解決の兆しが見えない。本作は戦争開始とともにプーチンが主導した愛国教育を、片田舎の平凡な教員の目でとらえている。タランキンの目には周囲の人々の動向が奇妙で危険なものに映る。その懐疑的な視点が彼の背中を押し、デヴィッド・ボレンスタイン監督とともに映画化することとなった。


















