萩本欽一〈52〉欽ちゃんの認知症検査「親がボケたと思ったらやってみて!」 “危ないサイン”も教えます
言い訳するようになったら危ないサイン
増田「なるほど」
萩本「ボケた人っていうのは嘘をつくんだと。『そんなものを聞いてどうすんだ』って言い出すんだって。あとでねとか、そういうことを言って、とにかくやめようとするってのは、もう完全にボケに入ってますって」
増田「嘘をつくんですね」
萩本「らしいです」
増田「面白いですね」
萩本「ええ。だから『今、どうやって野菜の名前が出たの?』って聞かれて、畑から連想していきなり5つ言ったわけです。そして途中からカレーでいこうと思って、玉ねぎ、ニンジンって言って。そういうことを絵を頭のなかに描くと次々とんとんとんって行くんですよ。野菜を引っ張り出すために、いきなりね、野菜野菜と言っても出ないんですよ」
増田「なるほど」
萩本「だからみんなね、うちでやってみてください。うちの母親90歳だけどボケてないかなって思ったらやってみてください。『野菜を10個言ってみて』って。それで途切れ途切れでも10個出てきたら『どうやって思いついたの?』って聞いてみてください。『八百屋さんよく行くから、あそこに売ってるもの次々に言った』って言えば『ああ母ちゃんボケてねえな』ってわかるから。ボケるとどうなるかっていったらすぐに文句言ったり言い訳したりするからね、『そんなこと聞いてどうすんの』とかね。それがボケの合図」
増田「わかりやすいですね」
萩本「そう。畑やカレーライスが出てくればいいんだ。10個言えるか言えないかの試験じゃないんだ。そういう試験じゃなくて連想力の試験」
増田「はいはい」
萩本「増田さん、俺と一緒だったじゃない。とっさに畑から連想したでしょ。だからボケてないです」
増田「ありがとうございます」
萩本「言い訳するようになったら危ないサインだからね」
(つづく=火・木曜公開)
▽はぎもと・きんいち 1941年、東京都生まれ。高校卒業後、浅草での修行を経て、66年にコント55号を結成。故・坂上二郎さんとのコンビで一世を風靡した。その後、タレント、司会者としてテレビ界を席巻し、80年代には週3本の冠番組の視聴率がすべて30%を超え、「視聴率100%男」の異名をとった。社会人野球「茨城ゴールデンゴールズ」の初代監督、2015年には73歳で駒澤大学仏教学部に入学するなど挑戦を続け、25年10月にスタートしたBS日テレ「9階のハギモトさん!」は今年4月からSEASON3に突入した。
▽ますだ・としなり 1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。



















