萩本欽一〈49〉駒沢大学でできた若い親友を「おまえらとなんか付き合えねえ」と怒鳴ったワケ
作家・増田俊也氏による連載、各界レジェンドの生涯を聞きながら一代記を紡ぐ口述クロニクル。待望の第2弾は、「視聴率100%男」として昭和のテレビ界を席巻したコメディアンの萩本欽一氏です。
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萩本「うん。あいつ、俺の生活見て何か考えたみたい」
増田「たとえば」
萩本「俺ね、駒沢大学の授業、1日も休まなかったの」
増田「それはすごいですね」
萩本「ある先生はね、授業に出なくても試験に出てきて座って名前書けば単位が取れるって。それで若いやつらみんな授業に来ないのよ。それで俺、怒ったんだ。『おまえらは大学に単位を取りに来たの? 俺は勉強しに来たんだよ』って。『だからおまえらとなんか付き合えねえよ』って言ってやった。『おまえらがそういう人生やってるなら、外で俺、駒沢大学卒の人間は採用するなって絶対に言って回るからな』って。それで俺、逆のことやって見せてやったのよ。授業は全部出て試験は全部蹴飛ばしてみせたの」
増田「若い人たち驚いたでしょう(笑)」
萩本「驚いた。それでね、そのマネジャーみたいに連れ回してた子が母親に『母ちゃん、俺は勉強するぜ』って突然言ったんだって。どういうふうに変化したか、あいつしかわかんないけど、やつは卒業して永平寺いって修行して帰ってきて大学院行った」
増田「いつ辞めるかわからなかった学生が大学院まで行ったわけですね」
萩本「ええ。だから若いときにいい大人と付き合うってのが大事だね」
増田「自分よりずっと格上の人と接することが」
萩本「いい大人に出会わないのは不運なんだよ。いい大人ってね、『こいつ怪しいやつだ』って思ったら近寄らないからね。気持ちよくしていればね、いい大人ってスルスルと寄ってくる」
増田「そうですね」


















