(49)富士の麓の炉端焼き
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それから4年後の春、結婚したばかりの娘の連れ合いが富士市に転勤することになって、引っ越しの手伝いに行ったときも、駅の近くに宿を取り、炉端焼きの夕食を楽しんだ。魚介のほかにアスパラやシイタケなども焼いてもらい、熱々のところを楽しんだ。
その年の秋にも富士市へ出掛けた。目当ては、生シラスだった。初めて駅近くの炉端焼き屋で食べた、あの生シラスだが、移り住んだ娘によれば、田子の浦港の漁協の食堂では、生シラス丼が大変な人気だという。シラスは春から夏のものと勝手に思っていたのだが、実は禁漁は1月から3月だそうで、秋も獲れるのだ。
出掛けてみれば、なかなかの賑わいを見せている。やっと席が取れるくらいに混雑している。食べ物目当ての行列に並ぶのが苦手な私だが、飾り気のない漁協の食堂の風景は気に入ったし、生シラスと釜揚げシラスが半々で乗っている丼を食べたら、人気の理由がよくわかった。これは、少しくらい待っても、喰って帰ったほうがいい。そう思わせた。
娘の連れ合いは、生シラス丼のほかに、特製の醤油ダレに漬けたシラスの沖漬けと卵黄を飯に乗せた丼と、2つ平らげていた。

















