著者のコラム一覧
大竹聡ライター

1963年、東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業後、出版社、広告代理店、編集プロダクションなどを経てフリーに。2002年には仲間と共にミニコミ誌「酒とつまみ」を創刊した。主な著書に「酒呑まれ」「ずぶ六の四季」「レモンサワー」「五〇年酒場へ行こう」「最高の日本酒」「多摩川飲み下り」「酒場とコロナ」など。酒、酒場にまつわるエッセイ、レポート、小説などを執筆。月刊誌「あまから手帖」にて関西のバーについてのエッセイ「クロージング・タイム」を、マネーポストWEBにて「大竹聡の昼酒御免!」を連載中。

(1)蕎麦の汁で飲む

公開日: 更新日:
(C)日刊ゲンダイ

 秋がきた。酒のうまい季節だ。野菜も魚も豊富になり、煮るなり焼くなり、煮込むなり、漬けるなり、さまざまに手をかけて、極上の酒の肴ができあがる。

 11月になる頃から、たとえば蕎麦屋で飲むとして、鴨が出てくるから楽しみがグッと増す。鴨南蛮の抜きを頼んで、燗酒にする。上等な鴨に… 

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