「多摩川飲み下り」大竹聡著

公開日: 更新日:

 多摩川沿いを飲み歩きながら上流から河口まで下る散歩エッセー。

 はるか山梨県の山中にある多摩川の源流までさかのぼる元気はないので、出発は青梅線の終点・奥多摩駅。飲み屋街で見つけた「しんちゃん」で、常連客との会話を楽しみながら、ウオツカベースのソーダ割り「樽ハイ」を重ね、気が付くと全然、「下って」いなかった。

 日を改め、奥多摩駅を歩き始めると白丸駅近くで地震に遭遇。青梅街道沿いの「鳩ノ巣 釜めし」で、電車の復旧を待ちながら一杯。結局、電車は動かず、転がり込んだ民宿のテレビで初めて大災害が起きたことを知る。以降、延べ27日をかけ、居酒屋や河原で喉を潤しながら、手軽でいて非日常を味わえる旅を堪能。(筑摩書房 720円+税)



最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡山天音「ひらやすみ」ロス続出!もう1人の人気者《樹木希林さん最後の愛弟子》も大ブレーク

  2. 2

    帝釈天から始まる「TOKYOタクシー」は「男はつらいよ」ファンが歩んだ歴史をかみしめる作品

  3. 3

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  4. 4

    高市政権の物価高対策はもう“手遅れ”…日銀「12月利上げ」でも円安・インフレ抑制は望み薄

  5. 5

    立川志らく、山里亮太、杉村太蔵が…テレビが高市首相をこぞってヨイショするイヤ~な時代

  1. 6

    (5)「名古屋-品川」開通は2040年代半ば…「大阪延伸」は今世紀絶望

  2. 7

    森七菜の出演作にハズレなし! 岡山天音「ひらやすみ」で《ダサめの美大生》好演&評価爆上がり

  3. 8

    小池都知事が定例会見で“都税収奪”にブチ切れた! 高市官邸とのバトル激化必至

  4. 9

    西武の生え抜き源田&外崎が崖っぷち…FA補強連発で「出番減少は避けられない」の見立て

  5. 10

    匂わせか、偶然か…Travis Japan松田元太と前田敦子の《お揃い》疑惑にファンがザワつく微妙なワケ