「くしろ湿原ノロッコ号」のラストラン撮影で線路脇の樹木伐採…“撮り鉄”の非常識行動はなぜ続く? 背景に特殊な“界隈ルール”
“良い写真を撮るためのテクニック”として推奨されていた事実
実は、撮り鉄の間では、ベストショットを撮るために樹木や草を刈ることが長らく普通に行われてきた。鉄道雑誌や鉄道カメラマンも長らくそういった行為を問題視せず、あろうことか“良い写真を撮るためのテクニック”として推奨していたという事実があるため、問題は根深い。
筆者などは、樹木がある方が雰囲気のいい写真が撮れるのではないか、などと思ってしまう。実際、そういった芸術志向の鉄道写真を広めようとしている写真家もいるのだが、多くの撮り鉄が目指す方向性は異なるものだ。
撮り鉄の間で賞賛される鉄道写真は、「車両全体がしっかり入っていること」「樹木や草などの障害物が車体にかかっていないこと」「有名な写真家が撮影した写真の構図と同じように撮影できていること」……が絶対条件とされる。なお、生成AIなどを使って人や樹木を“消す”のは厳禁であり、自力で写真を撮ることが重要という決まりもあるようだ。
つまり、いかにお手本通りに撮影できるかを競う、スポーツのようなものなのである。「そんな写真、どこも創造性がないではないか!」という発言は禁句だ。こういった評価方式は、他の分野の写真愛好家からも理解されがたい、撮り鉄界隈だけに通じる特殊なものといえよう(富士山を撮っている写真愛好家にも、若干通じる要素があるが)。
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