“昭和の怪物”江川卓と練習試合で対戦 「カーブを投げさせた」だけで私が新聞に載った
中尾孝義氏による「革命捕手が見たプロ野球」(第48回=2022年)を再公開
日刊ゲンダイではこれまで多くの球界OB、関係者による回顧録や交遊録を連載してきた。当事者だからこそ語れる、あの大物選手、有名選手の知られざる素顔や人となり。当時の空気感や人間関係──。
今回はあの江川卓氏について綴られた、中尾孝義氏による「革命捕手が見たプロ野球」(第48回=2022年)を再公開。年齢、肩書などは当時のまま。
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ここからは私がアマチュア時代の話をしよう。
「昭和の怪物」江川卓に最初に会ったのは1973年3月。私が滝川(兵庫)3年の春だった。
作新学院(栃木)がセンバツ甲子園に出場することになっていて、関西で練習場所と相手を探していた。数年前に作新学院から滝川に赴任した先生がいた縁で、合同練習をすることになったのだ。
江川は2年夏の栃木大会で完全試合1度を含む、3試合連続ノーヒットノーランをマークするなど、すでに有名な投手だった。滝川のグラウンドに登場すると、まるで象のような尻の大きさに驚いた。次にキャッチボール。軽く投げながら90~100メートルと距離を延ばしていく遠投は、球の回転が良くて伸びるため、なかなか下に落ちてこないように見えた。そんな軌道を見たのは始めてだった。


















