五木寛之 流されゆく日々
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連載12381回 昭和が去ってゆく <4>
(昨日のつづき) しかし、時代が過ぎ去っていくのは当り前のことだ。モノも変るし、ヒトも逝く。 人が消えていくのは別に問題はないが、その人間が抱えている体験の記憶も一緒に消えていくのが問題だ。 …
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連載12380回 昭和が去ってゆく <3>
(昨日のつづき) 昭和の風景を彩るものの一つに、<喫茶店>があった。 最近はカフェとか、コーヒーショップとか呼ぶが、カフェと喫茶店とは、なんとなくちがう。 カフェはコーヒーや会話を娯しむと…
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連載12379回 昭和が去ってゆく <2>
(昨日のつづき) 美輪さんについてのコメントを求める電話が、あちこちからかかってくる。 同じことを何度も喋るのがイヤなので、ぜんぶご辞退。 そもそもこの歳になると、記憶が曖昧で、データを調…
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連載12378回 昭和が去ってゆく <1>
美輪明宏さんの訃報を聞いた。 昭和が静かに去っていく実感があった。 すでに過去となった昭和だが、その余波がさまざまに続いている。 しかし、いよいよ昭和が遠景に退場していく時期にさしかかっ…
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連載12377回 横山剣さんとの新刊──「口笛を吹きながら夜を行け」── <5>
(昨日のつづき) きょうは雨。 私がむかし書いた小説に『雨の日には車をみがいて』という、長い題名のやつがあった。作品のできはともかく、自分の作品の中では気に入っている一冊である。 私が買っ…
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連載12376回 横山剣さんとの新刊──「口笛を吹きながら夜を行け」── <4>
(昨日のつづき) きょうは午後3時から『中央公論』誌のインターヴュー。 いつもインターヴュー取材というと、写真の撮影スタッフや速記者、録音の人、編集関係者など、にぎやかな席になることが多いのだ…
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連載12375回 横山剣さんとの新刊──「口笛を吹きながら夜を行け」── <3>
(昨日のつづき) 歌の話や昔の本牧の思い出ばなしから、やがてクルマの話になる。 70台以上の名車・旧車にまつわるエピソードを、写真入りのエッセイ集にまとめた横山さんだから、内輪の話なども出て、…
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連載12374回 横山剣さんとの新刊──「口笛を吹きながら夜を行け」── <2>
(昨日のつづき) はじめて横山剣さんの歌声を聞いたときには、びっくりした。簡単には要約できないような、独特の声質と、うたいかたを、どう分析すればいいのか、わからなかったのだ。 ハスキーというよ…
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連載12373回 横山剣さんとの新刊──「口笛を吹きながら夜を行け」── <1>
きょうは早起きして、テレビでワールド・サッカー、日本チームの第2戦を観る。 4対0でチュニジアに大勝。 本来なら<快勝>と書くべきだが、なんとなく<快勝>より<大勝>といった感じの一戦だった…
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連載12372回 持続可能な健康法 <5>
(昨日のつづき) きょうは順天堂大学病院にいってきた。 べつにどこかが悪いわけではない。 喉のガンを放射線治療で治したあと、定期的に経過観察をやってもらっているのだ。 口を開けて喉の様…
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連載12371回 持続可能な健康法 <4>
(昨日のつづき) 私は以前、養生についての本の中で、こう書いたことがある。 <無駄と知りつつ、やるのが養生> なにかをやれば、すぐに何かを期待する。私たちは誰でもがそうだ。そして短期間でそれ…
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連載12370回 持続可能な健康法 <3>
(昨日のつづき) 「これはいい。これを毎日、つづけよう」 と、一念発起しても、3日あたりでダレてくる。4日となれば、自分で忘れたフリをする。結局、1週間も続かない。 <ああ、おれはダメなんだ。…
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連載12369回 持続可能な健康法 <2>
(昨日のつづき) <持続可能な開発目標> などという当世風の言葉もあれば、 <持続する志> という古風な表現もある。 いずれにせよ、続ける、続く、ということは、それ自体で意味のあること…
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連載12368回 持続可能な健康法 <1>
いわゆる「ブーム」といわれるものは、ほとんど一過性のものが多い。 それらのなかで、例外的に長続きしているテーマが2つある。 <金持ちになる方法>と、もう一つが<健康法>だ。 週刊誌や新聞を…
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連載12367回 本の題名を考える <5>
(昨日のつづき) 毎朝、新聞を読むときには1面左下のコラムに目を通し、そのあと下段の出版物の広告を眺める。私にはあまり縁のない高尚な広告が並んでいて、なんとなくこの国の知的水準を望見するような感じ…
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連載12366回 本の題名を考える <4>
(昨日のつづき) 私が小学3年生か4年生の頃、<小学校>が<国民学校>と改称された。 昭和16年、日米開戦のころだろうと思うが、それまでの小学生から国民学校生徒と呼ばれるようになったのだ。 …
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連載12365回 本の題名を考える <3>
(昨日のつづき) 共通の世界を描いているからといって、題名が似ているということもない。 かつてのレコード界を描いた中篇に『艶歌』というのがある。革新の波に洗われるレコード会社で、古い歌謡曲を作…
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連載12364回 本の題名を考える <2>
(昨日のつづき) 新人時代を過ぎて、すこし落ちついた頃書いたものには、ごく普通の長さの題名が多い。 やはり気負い込んでいた若さが、少しおとろえた気配が感じられるのである。 それでも『晴れた…
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連載12363回 本の題名を考える <1>
最近、長い題名の本が目立つようになった。三宅香帆さんの『「話が面白い人」は何をどう読んでいるのか』にびっくりしたら、今朝の新聞に林真理子さんのとびきり長い新刊の広告がのっていた。これは凄い。 <8…
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連載12362回 わが生涯の悔恨 <5>
(昨日のつづき) ものごころついた時、私は韓国の地方の町にいた。いや、町というより村といったほうがいいかもしれない。 それが何という村か、どのあたりの地方であるか、今の私にその記憶はない。 …
