「徹子の部屋」「オールナイトニッポン」に出演…三笠宮家の彬子女王が皇室史を変えたワケ

公開日: 更新日:

 皇室には愛子内親王以外にも国民を惹きつける女性皇族がいる。三笠宮家の彬子女王だ。最新刊『日本人にとって皇室とは何か』(プレジデント社)の著者で皇室史に詳しい宗教学者の島田裕巳さんが、「女王」が「皇室のニュースター」になった背景を紹介する。

  ◇  ◇  ◇

「女王(じょおう)」という存在に注目が集まったのは、日本の歴史上初めてのことではないだろうか。ここで言う女王は、エリザベス女王のような女性の君主のことではない。日本の皇室で内親王の宣下を受けていない3世以下の嫡男系嫡出の女性皇族のことである。

 そうしたことも、三笠宮家の彬子女王に注目が集まることで、広く知られるようになった。そのきっかけは、オックスフォード大学への留学記である『赤と青のガウン』がPHPで文庫化され、ベストセラーになったからである。

 それを後押ししたのが、X(旧ツイッター)での一般読者の「プリンセスの日常が面白すぎる」という投稿だった。私も本を読み、拙著でも紹介したが、女王のリアルな人生と生活が克明に描かれていて、興味深いものになっていた。皇族のなかには海外の大学に留学した経験者も少なくない。だが、オックスフォード大学で博士論文を書き、博士号を取得したのは彬子女王が初めてだった。

 皇族である以上、日本にいた時には必ず警固の「側衛」がつくが、異国であるイギリスではそれがつかなかった。そのため、彬子女王はオックスフォードの街を初めて自分一人で歩き、そこで生活する経験をしている。その奮闘ぶりを知ることができるのが、『赤と青のガウン』の大きな魅力になっていた。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  3. 3

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  4. 4

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  5. 5

    ドジャース大谷が佐々木朗希への「痛烈な皮肉」を体現…耳の痛い“フォア・ザ・チーム”の発言も

  1. 6

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  2. 7

    高市早苗氏は大焦り? コバホークこと小林鷹之氏が総裁選出馬に出馬意向で自民保守陣営は“分裂”不可避

  3. 8

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった

  4. 9

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い

  5. 10

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督