ファクトチェック・ニッポン!
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沖縄復帰50年 米軍基地問題は「本土並み」からは程遠い
復帰から50年を翌日に控えた5月14日、沖縄県警の元幹部を自宅に訪ねた。伊佐栄典さん(82)。私が沖縄でサツ回りをしていた時は鬼署長だった。背が高く厳しい顔でにらまれると緊張したものだ。しかし記者の…
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沖縄のお笑い芸人 小波津正光さんはなぜ米軍基地問題をコントで語るのか?
「ジャーパネット、ジャパネット……」とテレビでおなじみとなった聞きなれた歌が流れて小波津正光さんのコントが始まった。主宰する「お笑い米軍基地」のコントだ。 「きょうの商品はアメリカ軍普天間基地」…
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「ジャーナリストの定義」とは何か 国家資格や認定試験はなく全て自称だが…
この4月から客員教授を務めている大阪芸大短期大学部で学科長の松尾理也氏が「最近、パソコンを開くと立岩さんの発言がドッと出てくるんで驚いています」と笑った。元産経新聞記者で私を大学に呼んでくれた松尾氏…
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NHK前田会長の改革に決定的に欠けている「公共メディア」とは何かという議論
NHKの新経営陣が発表された。女性3人が理事に入り、放送のトップを務めるメディア総局長に林理恵理事が就任。当然、この人事を歓迎する声は多い。過去になかったことで、高い評価は当然だろう。 しか…
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トランプ氏が米大統領だったらウクライナ侵攻は起きていなかったのか
ロシア軍のウクライナ侵攻について、仮にトランプ氏が大統領だったら起きていなかったと話す人を時折テレビで見かける。弱腰のバイデン氏が米大統領だったからロシア軍を止められなかったとの指摘だ。トランプ氏の…
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「プーチン氏と軍高官の間に緊張関係」は正しいか? 事実として言える点は1つ。ロシア側が反発したという点だ
ホワイトハウスのベディングフィールド広報部長が3月30日に会見で述べたプーチン露大統領に誤った情報がもたらされていたという話がニュースをにぎわせた。ホワイトハウスの記録を見ると彼女は次のように話した…
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Netflixドラマ「新聞記者」について赤木雅子さんと語り合ったこと
壮絶な人生を生きている女性がいる。赤木雅子さん。夫が苦しむ姿を見続け、そして最後の姿も見ている。そしてその原因である国などと争う。 実は、報道の範囲でしか知らない。私は基本的に主要メディアが…
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「プーチン大統領にNOと言えるのはロシア国民」在阪ロシア総領事の言葉をどう読むか
毎日放送の番組で在阪ロシア総領事のテルスキフ・アレキサンダー氏のインタビューが放送された(3月16日)。大八木友之記者の取材に対して、流ちょうな日本語で「NATOは30年間で軍事配備をロシアの国境前…
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批判は自由だが「テレビに出すな」といった意見を封じる風潮には違和感を覚える
引き続きロシア軍のウクライナ侵攻を取り上げる。戦争を終わらせるためにNATOにロシアとの折衝を求めた橋下徹氏の発言に批判が出ているようだ。「テレビに出すな」という意見も散見される。批判は自由だが、「…
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バイデン大統領の本音が表れた演説での「Go get him!」 関西弁なら「いてまえ」
「ロンドンが従順で卑屈な奴隷になり下がってしまうくらいなら、いっそ廃虚に化して灰じんに帰してしまったほうがましだ」。これはBattle of Britainが始まった時のチャーチル英首相の演説だ。徹底…
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バイデン大統領の発言は注視すべき 米軍ウクライナ投入へのステップにも見える
ロシア軍が猛攻をかけるキエフで取材を続けるCNNのクラリッサ・ワード記者が若い女性に「なぜ避難しないのか?」と問う。女性は、「なぜ? 出ていくのは私じゃない。ロシア軍でしょ」と答えた。 2日…
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緊迫するウクライナ情勢 CIAの仕事で最も大きな割合を占めるのが公開情報の分析
ウクライナ情勢が緊迫の度合いを強めている。この原稿が出る時にどうなっているのかを予測することも難しい。アメリカ軍は当初から、ウクライナの東部、つまりロシアとの国境でロシア軍が攻撃を受けたとの「事変」…
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Netflix版「新聞記者」批判騒動 描かれるディテールこそが報道とは何かを教えてくれる
Netflixのドラマ「新聞記者」をめぐって騒がしい。残念なのは、それが特定の人間の批判となっていることだ。現在進行形のスキャンダルをフィクションとして描くのは問題との指摘もあるようだが、逆にそれは…
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国会の各委員会では私たちの知らないさまざまなことが議論されている
2月3日の衆議院総務委員会。立憲民主党の鈴木庸介議員が「NHKに対して、余剰金を還元して受信料を下げろという姿勢だけではなく、余剰金を活用して、民放を含む全国の地域放送を維持する経費に活用するべきで…
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「辺野古は“唯一の解決策”どころか、好ましくない解決策」旧知の元外交官の言葉は「私見」ではない
この1月21日、古い付き合いのアメリカの元外交官と東京で再会した。現在は国務省を退官しているが、日米の安全保障に引き続き関わっている。彼は日米両政府が普天間基地の返還を決めた時期に日本で勤務しており…
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「佐渡島の金山」世界文化遺産登録をめぐる「めざまし8」での私の発言が批判を浴びているが
1月21日のフジテレビの情報番組「めざまし8」での私の発言が批判を浴びているようだ。「佐渡島の金山」の世界文化遺産登録について、韓国政府が「朝鮮半島出身者が過酷な労働をさせられた場所だ」などと反発し…
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社会部記者の最大の狙いは政界の汚職や不正だが…「1票の格差」の議論に違和感
政界を引退した大島理森前衆院議長とは一度、国会内で言葉を交わしたことがある。それはNHK記者時代に衆議院事務総長の谷福丸氏の部屋で取材している時で、大島氏が議長になるかなり前のことだ。ふらっと入って…
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立憲がCLPに資金提供 特定政党から支援を受けるメディアは「公共のメディア」ではない
2021年1月6日にアメリカで起きた議会襲撃事件から1年となる日、CNNが特番を放送した。当時の状況を議員やスタッフが証言する内容で、暴徒に少数で対峙した警察官も取材に応じ見応えのある番組だった。 …
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大阪府と読売大阪本社が包括協定…監視すべき対象との距離の近さは報道への信頼を奪っていく
「猫」がヒットして去年の紅白にも出場したDISH//のリーダーで若手アーティストの北村匠海さんが元日のテレビで「今年の目標は?」と問われて「止」と書いた。そして「去年はヒット曲が出たが、ここで一度立ち…
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会計検査院の存在意義は? アベノマスク検査、赤木さん裁判を打ち切った支出は適正か
12月21日に参議院で行われた令和2年度の決算についての質疑で、どよめいた瞬間があった。岸田首相がいわゆるアベノマスクについて「約7100万枚のうち、約1100万枚、約15%が不良品でありました」と…