1975 ~そのときニューミュージックが生まれた
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カラフルな音楽性とリンクしたジャケットに痛恨のミス
繰り返しになるが、1975年は、ユーミン大ブレークの年である。シングル「あの日にかえりたい」がチャート1位になり、またバンバンに提供した「『いちご白書』をもう一度」も1位に。 ということはア…
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ほぼ同期の「ビッグ3」のうち半アマチュアが半世紀現役の驚き
今回は特別編「1975年のタモリ」その③。 何度も引用している戸部田誠(てれびのスキマ)の「大タモリ年表」ですが、75年の欄の最後の方に、実に興味深い記述が出てきます。 ──ビートたけ…
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ザ・タイマーズの放送禁止用語連発にまつわる衝撃の事実
日本テレビ系の「NTV紅白歌のベストテン」「スター誕生!」に対して、フジテレビ系を代表する歌番組といえば、「夜のヒットスタジオ」(夜ヒット)。 1968年に始まり、タイトルを微修正しながら、…
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「NTV紅白歌のベストテン」の背景にあった「vsナベプロ」日本テレビの徹底抗戦
1971年放送開始。森昌子から山口百恵、ピンク・レディー、中森明菜……。83年の番組終了まで、多くの人気アイドル歌手を世に出した、日本音楽史上、非常に重要な歌番組である。75年当時の司会は萩本欽一。…
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CM明けに堺正章のボケが必ずウケる理由を確かめたかった
今回から3回は、また特別編として「1975年の歌番組」について、書いていきたい。 当時小3の私がワクワクしながら、必死に見つめていたテレビの歌番組を振り返ってみる。 いちばんよく見て…
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半世紀前トントン拍子のデビューから「新しい戦後」が始まった
かねて告知しておりました「TAMORI80~勝手にタモリ80歳大生誕祭!!」の開催まで、あと2週間を切りました。 タモリが80歳になる誕生日の前夜(8月21日夜)に、タモリの80歳を祝う誕生…
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甲斐よしひろの切ない声質が一気に商品として成立させた
甲斐バンドのセカンドシングル。 1枚目は前年11月に出した「バス通り」で、これはあまり売れなかったのだが、このセカンドシングルで一気にブレークする。 30万枚を超える売上枚数となり、…
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正論を吐いて離脱した泉谷しげるが新たに継いだ半世紀の夢
「ミュージシャンもやって会社もやるっていうのはいかがなものか」 泉谷しげるの発言である。2017年7月4日に放送されたNHK「ごごナマ」という番組で、77年に吉田拓郎「社長」と袂を分かち、フォ…
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襲い掛かる苦難のたび、音楽の神様が必ず味方する
今回は1975年「以後」のフォーライフについて書く。 いつの世も、果敢な挑戦にはリスクが付きまとう。人気音楽家が主体となって作られたレコード会社、フォーライフに襲いかかる苦難、苦難、また苦難…
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無理やりな選挙で社長を決めた「100億円の旗揚げ」
今回から3回は「1975年からのフォーライフ」という特別編。 この年に立ち上がったレコード会社──フォーライフ。小室等、吉田拓郎、井上陽水、泉谷しげるという、人気音楽家が主体となって設立した…
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タモリ生誕80年&芸能生活50年を盛大に「勝手に」お祝いしよう
今回は特別編「1975年のタモリ①」をお届けします。 さて、かねて告知しておりましたが、来たる8月21日(木曜日)に、日刊ゲンダイ後援の下、「TAMORI80~勝手にタモリ80歳大生誕祭!!…
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地球規模のペンタトニックワルツを歌いきる雄大なボーカル
ついにこの連載にも五木ひろし降臨。 「千曲川」、いい曲だと思う。子供の頃には、この曲のよさなど、まったく分からなかったが、今になって染みてくる。 メロディーは「ド・レ・ミ・ソ・ラ」しか…
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書き手も「ロックンロール」しなくてどうする
今回も特別編として、先週、訃報が伝えられた音楽評論家・渋谷陽一の文章を紹介したい。 前回は1979年のコラムだったが、今回は、76年3月24日に書かれたレッド・ツェッペリンの傑作アルバム「プ…
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メディア人が肝に銘じるべき「ロックの伝道師」の腹のくくり方
今日と明日は特別編として、先週、訃報が伝えられた音楽評論家にして、ロッキング・オン・グループ会長・渋谷陽一の追悼記事を書く。 連載テーマ「1975年」ともほぼ無関係な追悼文を、この枠に割り込…
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手応えを感じなければ、あの傑作はもっと早く世に出ていた
前回、細野晴臣「トロピカル・ダンディー」(1975年)と比べて「密度が違う」と評したこのアルバムだが、その印象は、何度聴いても変わらない。 その「密度」を濃厚にしているのは、歌より、メロディ…
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『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した
(前回までのあらすじ) 大滝詠一のソロアルバム「大瀧詠一」(1972年)に苦言を呈した細野晴臣。発奮したであろう大滝詠一が「NIAGARA MOON」を世に放つ。それを聴いて細野晴臣はどう反応…
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大滝詠一はまわりの動きを見て、最後に自分をはめ込むタイプ
大滝詠一のソロアルバムである。 1981年の大ヒットアルバム「ア・ロング・バケイション」以降、さらには彼が亡くなった2013年以降、若者も巻き込んで増殖し続ける大滝詠一マニア(ちょっと前まで…
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小3が意味もわからず口ずさんだ当時のヒット曲のすごさ
それにしても、当時のヒット曲は、真の意味で「ヒット」してたんだなぁと、つくづく思う。 もちろん、売上枚数でいえば、1990年代の「CDバブル」時代の方が、70年代のヒット曲を圧倒している。 …
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ゲストの多様な顔ぶれこそがキャロルの魅力のなせる業
アルバム「燃えつきる=キャロル・ラスト・ライヴ!1975 4.13」には、6分を超える、ちょっと変わった曲が入っている。 いや曲ではない、しゃべりだ。タイトルは「ゲスト紹介」。 矢沢…
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映像で体感できる矢沢永吉特注「琵琶ベース」の見事なグルーヴ
キャロルの解散コンサートは映像が商品化されている。 私はDVDだけでなく、その前にVHS版も買ったのだが、その内容には本当に大満足した。 買うならCDではなくDVDだ。何といっても、…