元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る
三重ノ海剛司さん(元横綱/77歳)
連日、大相撲が盛り上がっているが、1970年代の最後、輪島に北の湖、そして2代目若乃花、貴ノ花とツワモノぞろいの時代に31歳の遅咲きで横綱になったのが三重ノ海さんだった。テレビ視聴率が40%近い全盛期、その苦労人の渋さが光ったものだ。引退後は武蔵川親方となり横綱・武蔵丸らを育て、日本相撲協会理事長としても辣腕を振るったが、近況は?
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三重ノ海さんに会ったのは、都内は文京区内にある自宅。マンションかと見まごうばかりの4階建ての立派な邸宅だ。
「家中ピカピカ? 協会を定年退職した後に建てたから、もう10年以上経つよ。女房と2人暮らしだけど、掃除はお手伝いの人がやってくれるんだ」
三重ノ海さん、まずはこう言った。取材のために通された応接間には、現役時代の写真や盾、トロフィーなどがガラス棚の中に飾られている。還暦相撲の際の写真も。当時と比べると、だいぶ痩せたようだ。
「女房が健康を考えた食事を作ってくれているのと、年齢とともに自然と、だね。あと、2年前に10年務めた相撲博物館の館長を退任してから心不全で倒れて、それでまた痩せた。今は75キロ」
えっ、心不全とは大変。三重ノ海さんは現役時代に急性肝炎、理事長時代には胃がんを患った。
「胃がんのときは、胃の3分の1を切ったんだ。だから、今も量は食べられないけど、毎日3食食べ、酒も飲み、体調はいい。といっても、酒は晩酌に缶ビール1本とワイン1杯だけ。現役時代に比べればかわいいもんよ(笑)」


















