拓郎も歌い込んだホンダ・シビックの音を奏でるフォルム
1975年の自動車業界
今回は特別編「1975年の自動車業界」。
音楽について、つらつら書いてきた連載だが、書いていくうちに、音楽やカルチャーより、実は自動車業界の方が、時代を鋭敏に反応していたのではないかと思い始めたのだ。
有名な「日本カー・オブ・ザ・イヤー」の歴史は80年からとなる。記念すべき第1回の受賞車は「マツダ・ファミリア(3ドアハッチバック)」だったという。
ただ有史以前というか日本カー・オブ・ザ・イヤーの前史として、モーターファン誌主催の「Car Of The Year」というアワードがあったことは、あまり知られていないだろう。
この、70年から79年までの10年間続いたアワードの75年の受賞車は、こちらもマツダの「コスモAP」だった。
懐かしい車だ。見た目はデカイのだが、単なる高級車というにはスタイリッシュで、いかにも新時代な感じがしたのをよく覚えている。
ちなみに「AP」はアンチポリューション(公害対策)の意味。いかにも、大気汚染が大きな社会問題になっていた当時っぽい。


















