渥美清<後編>療養所生活でも毎日患者を集めて笑わせていた

渥美清（Ｃ）共同通信社

　渥美自身も、〈笑いというのは人間を生き返らすね。生きようという気力が湧いてくる〉と言葉を残している。

　その後の渥美は酒やたばこなども控えて、摂生に努めたといわれる。復帰後はテレビデビューも果たす。１９６８年にはフジテレビで、テレビドラマ「男はつらいよ」の放送が始まった。後年の活躍はいうまでもない。

▽まつくら・ひさゆき　１９３５年、長野県生まれ。中央大学卒業。６８年、東洋興業社長に就任。「浅草演芸ホール・東洋館（旧『浅草フランス座』）」を率いる。２０１８年、「江戸まち　たいとう芸楽祭」実行委員会顧問に。新著に「起きたことは笑うしかない!」（朝日新書）がある。