伊東四朗は顔が覚えられるぐらいストリップ小屋に通ってた

公開日: 更新日:

てんぷくトリオ編

「浅草フランス座」や「東洋劇場」などを経営していた東洋興業は「新宿フランス座」も運営していた。てんぷくトリオの三波伸介は、この新宿フランス座の出身だった。三波といえばテレビ番組「笑点」の3代目司会者を務めた人気者だったが、渥美清には複雑な感情を抱いていたという。

「浅草では療養後の渥美清が人気だったから、彼には新宿に行ってもらうことにしたんです。当時は浅草芸人というのがブランドだったから、彼も浅草の舞台に立ちたかったと思いますよ。もっとも三波は穏やかな性格だったから、ライバル心をむき出しにすることもなかったけれどね。後年、テレビで『寅さん』が放映されると、鬼気迫る表情で画面に食い入って見ていたと聞きます」

 だが、新宿を主戦場にしたことで、のちの妻となるダンサーの河井洋子との出会いがあり、「てんぷくトリオ」のメンバーとなる戸塚睦夫と伊東四朗とも知り合った。

 伊東四朗は苦労人だったという。

「本人は早稲田大学“在学中”と言っていたけどね。学生ではなくて、大学生協で働きながら空いた時間に新宿フランス座に出向いていただけなんだ。キャバレー全盛のころで、ストリップの合間の劇を見るために、顔を覚えられるくらい通ってた。それで入ることになったんだ。運が良かったね。それが今では大御所俳優だから、分からないものだよ」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    清原和博氏が巨人主催イベントに出演決定も…盟友・桑田真澄は球団と冷戦突入で「KK復活」は幻に

  2. 2

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  3. 3

    99年シーズン途中で極度の不振…典型的ゴマすりコーチとの闘争

  4. 4

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞

  5. 5

    日銀を脅し、税調を仕切り…タガが外れた経済対策21兆円は「ただのバラマキ」

  1. 6

    巨人今オフ大補強の本命はソフトB有原航平 オーナー「先発、外野手、クリーンアップ打てる外野手」発言の裏で虎視眈々

  2. 7

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  3. 8

    林芳正総務相「政治とカネ」問題で狭まる包囲網…地方議員複数が名前出しコメントの大ダメージ

  4. 9

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  5. 10

    角界が懸念する史上初の「大関ゼロ危機」…安青錦の昇進にはかえって追い風に?