追悼 倉本聰さん「知識ではなく知恵で生きる」…富良野で思い、感じたこと
「都会の生活って全部、何かの代替エネルギーで暮らしてるよね。でも、ここでは自分のエネルギーで暮らすしかない。しかも知識なんて全然役に立たない。知恵で生きなきゃダメだと分かった。
住み始めた当時、家の前の道に大きな岩が埋まっていたんです。何とかしたいんだけど、自分の力じゃ無理。近所の農家の青年に、『あの岩を動かしたいんだけど』って聞いてみた。
そしたらね、『やらねばならんならやるよ』って言うんだ。まず剣先のスコップを持ってきて岩の周りを掘る。次に丸太をテコにして、じわじわと四方から浮かす。丹念にそれをやれば、1日に3センチぐらい動く。30日もやったら1メートルは動く。当たり前のようにそう言われた。これには参ったね。僕らの感覚では1日に3センチは動かないのと同じだけど、1日3センチとはいえ、確かに動くんだ(笑)。文明社会の中では、時間は金銭として換算されちゃってるよね。そういう考え方は、もうやめようと思ったんだ」
知識ではなく知恵で生きる。また時間を味方につけることで、大きな仕事も達成できる。


















