永田町の裏を読む
-
凪のような政局のまま参院選を迎えたら野党はどうなるか
どの世論調査を見ても、政党支持率での立憲民主党の凋落、日本維新の会の後塵を拝する野党第2党の座への定着がはっきりしてきて、このままでは夏の参院選では議席の面でも維新に猛追されることになるのは間違いな…
-
今の日本には2種類の「元首相」が存在している
小泉純一郎ら日本の首相経験者5人が打ちそろって、欧州連合(EU)の原発投資推進の方針を「亡国の政策だ」と批判し撤回を求める連名の書簡を送ったのは、快挙である。 日本自体がまだ脱原発に踏み切れ…
-
「カネかイノチか」で沖縄の人々の心を踏みにじる自民党政権
1月23日に行われた沖縄県名護市と南城市の2つの市長選の両方でオール沖縄候補が自公連携候補に敗れるという結果が出た。これは、今秋の県知事選で玉城デニー現知事の再選を目指すオール沖縄勢力からすると大打…
-
野党第1党の気概も政権奪取の気迫も感じられない立憲民主党
立憲民主党は衆議院に97議席を有するまぎれもない野党第1党であるけれども、このところの各社世論調査で軒並み、同41議席の第2党=日本維新の会に支持率で負けるという異常事態が起きている。 1月…
-
公明党の遠山清彦元議員の在宅起訴は、自公連立が日本政治のがんであることを象徴する事件
年末年始の政治ニュースの中でも、公明党の元衆議院議員で財務副大臣まで務めた遠山清彦の在宅起訴の一件ほど痛ましいものはない。何が「痛ましい」かと言うと、これが単に一政治家の失脚というに到底とどまらず、…
-
「潜水艦に長距離射程巡航弾」というバカげたアイデアが生まれた背景
年末年始の新聞・テレビは作り置きの手抜きの記事・番組ばかりでウンザリだが、その中で「あれ?」と思わせたのは12月30日付読売新聞「潜水艦に長距離射程巡航弾/抑止力強化狙い/政府、搭載検討」の記事だっ…
-
自衛隊基地を視察…「台湾有事」にあおられ沖縄の島の要塞化が着々と進む
先週末に沖縄県宮古島を訪れ、着々と配備が進んでいる自衛隊基地を視察した。 宮古島市役所から空港を挟んでわずか4キロほどのところにある陸上自衛隊の通称・千代田駐屯地は、4年半前に訪れた時にはま…
-
石原伸晃氏の言動が象徴「カネかイノチか」が自民党政治の本質
石原伸晃内閣官房参与のあまりにもみっともない辞め方は、彼がかつて環境大臣として原発事故による汚染土の中間貯蔵施設について被災地を説得する立場でありながら、「最後は金目でしょ」という“名セリフ”を吐い…
-
野党共闘が潰えて、今度は「改憲共闘」が台頭するのか
12月6日に衆参両院で行われた岸田文雄首相の初の所信表明演説で「改憲」についてどんなふうに触れるかに注目していたが、「憲法の在り方に真剣に向き合っていく」「国会での積極的な議論と、国民理解のさらなる…
-
北方領土交渉の内幕からも安倍政治の本質が見える NHK特別番組のこざかしい細工まで
北海道新聞社編「消えた『四島返還』」(2021年9月刊)が、安倍晋三元首相が最大の外交課題に掲げた北方領土問題への取り組みを余すところなく追跡・解析していて秀逸である。 12年12月に第2次…
-
なぜ立憲民主党の代表選が盛り上がらないのか?
立憲民主党の代表選挙がなかなか盛り上がらない。第1に、保守対リベラルという基本構図の下で、“リベラル第1党”として何を旗印に対抗するのかがハッキリしない。 岸田政権が「成長なくして分配なし」…
-
安倍元首相の派閥会長就任は「みっもとない」の一言に尽きる
近頃まことに不愉快きわまりないのは安倍晋三元首相の派閥会長就任で、みっともないの一言に尽きる。 そもそも一般論として、麻生太郎副総裁もそうだが、総理大臣まで上り詰めた者は潔く退くのが当たり前…
-
苦境の立憲民主党…代表選は「野党共闘路線」の岐路になる
立憲民主党が大きく議席を減らした責任をとって枝野幸男代表が辞意を表明したことから、同党は来月上旬までに新しい代表を選んで来年の通常国会から夏前の参院選に向け立て直しを図ることになった。 同党…
-
静岡県の参院補選での自民敗北が衆院選に与えるインパクト
10月24日投開票の山口と静岡の参院補選のうち、静岡の結果がその1週間後の衆院選全体に及ぼす影響が大きいことを先々週の本欄で指摘しておいたが、まさにその自民党にとっての悪夢が現実となった。立憲民主と…
-
総選挙で岸田自民を勝たせればアベスガ路線の延長が続くだけ
共同通信が先週末(16~17日)に行った世論調査結果を見ると、この総選挙に臨む有権者の何とも微妙な心理構造がよくわかる。 まず第1に、「岸田政権は安倍・菅政権の路線を継承すべきか転換すべきか…
-
衆院選1週間前の山口と静岡の参院補選が岸田新政権の最初の分かれ道
10月7日告示、24日投開票の山口と静岡の参院補選が岸田文雄政権にとって初の国政選挙となる。山口はもともと強固な保守地盤であり、事実上、自民と共産の一騎打ちなので波乱は起きにくいが、問題は静岡である…
-
岸田文雄が「宏池会」の看板を投げ捨てて手にした総理総裁の座
岸田文雄は確かに総裁選で勝利を得たのだが、そのために彼が、自らが9代目を務める「宏池会」の看板を投げ捨てなければならなかったのは、運命の皮肉というほかない。 これは、単なる皮肉というよりも、…
-
菅首相のさもしい経済施策が終わり、次の政権は大きなビジョンを描けるか
今週をもって表舞台を去る菅義偉首相に、「水に落ちた犬を叩く」ようなことは言いたくないのだが、彼への惜別のためにどういう漢字1字を送ろうかといくら考えても「卑」しか浮かんでこない。この字は「いやしい」…
-
原発増強派が“闇の力”で巻き返しをはかる自民党総裁選
自民党総裁選は、29日の投開票まで残り1週間の終盤に入る。各種の調査を総合すると、党員・党友票では河野太郎行政・規制改革相が飛び抜けてトップ。国会議員票では岸田文雄前政調会長がリードしているものの河…
-
総裁選で安倍・麻生の「2A」に全面対決を挑む候補者はいないのか
「自民党総裁選は、本番突入前に本来あるべき構図がねじれて崩れてしまって、面白くないですね」と野党幹部が言う。本来あるべき構図とは? 「最大の見どころは、安倍・麻生の“2A”が最大派閥と第2派閥の…