上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」
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心不全の「緩和ケア」はこれからどんどん進化していく
2018年から心不全が「緩和ケア」の対象疾患になり、近年、注目されていると前回お話ししました。心不全とは、心臓の働き=ポンプ機能が低下し、全身に十分な血液を送り出せなくなった病態で、放置して慢性心不…
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近年注目の心不全に対する緩和ケアはQOLの維持と向上を図る
近年、心臓疾患の領域で「緩和ケア」がクローズアップされています。これまで、日本における緩和ケアはがん患者を対象に発展してきたことから、心臓疾患に対しては十分な体制が整ってはいませんでした。 …
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下肢静脈瘤の新たな治療「血管内塞栓術」は確実性が高く負担が少ない
これまで何度かお話ししているように、高齢化が加速している日本ではこれから「足の血管」の治療がますます重視されるのは間違いありません。 「歩けなくなる」という状態は、QOL(生活の質)が大幅に低…
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負担が少ない低侵襲治療を受けるなら裏にあるリスクを知っておく
医療が急速に進歩しているいまだからこそ、あらためて「安全で適切な医療」を見直すべきだと前回お話ししました。まずは薬の処方について取り上げましたが、手術をはじめとした治療も同じです。 患者さん…
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トラブルを防ぐためにあらためて「薬の適切な処方」を見直したい
医療は年々、進歩を遂げています。診断や治療機器は急速に進化していますし、よく効く薬も続々と開発されています。それに伴い、より質が高く、患者さんの負担が少ない治療が行われています。しかし、だからこそ「…
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心臓病を抱える人が飛行機を利用して長旅をするときの注意点
新型コロナの感染が再拡大してはいますが、コロナ禍で打撃を受けた経済の回復に向けた政策のひとつである「全国旅行支援」が年明け以降も継続されるといいます。また、海外では日本からの渡航者や日本人に対する入…
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MICSを受けるなら1人の執刀医が集中して手術を行っている病院が望ましい
今年10月、日本心臓血管外科学会誌に掲載された論文で問題視された「MICS」(ミックス)による“死亡事故”は、知識や経験が不足した外科医による不手際が重なって起こった可能性が高い──。前回、そうお話…
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小切開手術での死亡事故は経験不足の医師による不手際が重なった
今年10月、専門誌である日本心臓血管外科学会誌に心臓手術での医療事故を巡る論文が掲載されました。2020年12月、国立国際医療研究センター病院で実施された「MICS」(ミックス)と呼ばれる低侵襲の心…
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心臓病の改善や予防に効果があるサプリメントはほとんどない
「心臓に良いサプリメントはありますか?」 患者さんからこんな質問をされることがあります。結論からお話しすると、低下した心臓の機能そのものを回復させたり、ダメになった心筋を蘇らせるようなサプリメ…
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男性と女性ではリスク因子が異なるケースがあると意識したい
今年9月、男性と女性では心血管イベントのリスク因子にいくつか“違い”があるという研究が世界的医学誌「ランセット」で報告されました。カナダのマックマスター大学の医師らが、35~70歳の約15万6000…
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家電製品を活用して心臓に良い「環境」と「食生活」をつくる
前回、心臓を守るために使いたい電化製品として「睡眠補助装置」と「ミストサウナ」を取り上げました。ほかにも効果的だと考えられる製品があるので紹介します。 まずは、室内の適切な湿度を保つ「加湿器…
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心臓を守るために普段から使いたい2つの電化製品
以前、心臓を守るための正しいエアコンの使い方についてお話ししました。心臓にトラブルを抱えている人は、体温の管理や体液のバランスを維持することが重要で、それらを安定した状態で管理するにはエアコンを適切…
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心臓手術で使われる人工臓器はどれくらい耐久性があるのか
人間は脳さえあれば少なくとも数百年以上は普通に生きられる──。ある脳科学者がこんなことを話していました。 たしかに、「体のほかの細胞とは違って脳は老化しない」という説を唱えている学者もいます…
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コロナ感染は症状が治まっても血栓ができやすい状態が続く
新型コロナウイルスの第7波はピークアウトしたといわれますが、それでも都内だけで1日あたり1000人以上の新規感染者が出ています。これから年末年始にかけては第8波の到来も予想されていることもあり、引き…
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進化する画像診断機器を生かすにはソフトの開発も欠かせない
前回、負担の少ない低侵襲な内視鏡手術で使われる8K内視鏡を中心に、急速に進歩している画像診断機器についてお話ししました。治療や検査の真っ最中に、より高精細な画像を撮影することが可能になったハードの進…
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最新の8K内視鏡は安全性を高めて手術の完成度を向上させる
今年4月、心臓の拍動による画像のブレを低減するCTシステムが富士フイルムヘルスケアから登場しました。画像処理の際に心臓の動きを推定し、冠動脈などに発生するブレを低減する技術が搭載されています。また、…
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逆流性食道炎がある人は胸の痛みの原因をしっかり鑑別する
前回、糖尿病の人は「痛みのない心臓発作」に注意すべきというお話をしました。心臓発作は、心筋に酸素や栄養を供給する冠動脈の血流が大幅に減ったり、途絶えてしまったときに起こるもので、迅速に処置をしなけれ…
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糖尿病の人は「痛みのない心臓発作」に注意したい
心臓発作は、心筋に酸素や栄養を供給する冠動脈の血流が大幅に減ったり、途絶えてしまったときに起こります。主に狭心症や心筋梗塞といった冠動脈疾患で見られます。 心臓発作の症状は「胸痛」が多く、締…
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心臓にトラブルを抱えている人の正しいエアコンの使い方
酷暑から解放され、朝晩は過ごしやすくなってきました。とはいえ、9月に熱中症で救急搬送された人の数を見てみると、2020年は全国で7085人、21年は2355人となっていますから、やはり注意が必要です…
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熱中症にならないためには1日3回の「体温測定」が効果的
前回、心臓トラブルがある人は熱中症になると重症化しやすいとお話ししました。このところだいぶ暑さがやわらいできましたが、9月になっても急に気温が上がると熱中症を招くケースが少なくありません。引き続き注…