落合博満監督は「個人の成績を上げることがチーム力を上げる」という考え方だった
秦真司氏による「間近に見た名将の真実」(第33回=2021)を再公開
日刊ゲンダイではこれまで多くの球界OB、関係者による回顧録や交遊録を連載してきた。当事者だからこそ語れる、あの大物選手、有名選手の知られざる素顔や人となり。当時の空気感や人間関係──。
今回はあの落合博満氏について綴られた、秦真司氏による「間近に見た名将の真実」(第33回=2021)を再公開。年齢、肩書などは当時のまま。
◇ ◇ ◇
「オレ流は全然練習しない」
球界ではそんな噂もあった。実は真逆だった。三冠王3度の落合博満さんは、誰も見ていないところで猛練習をしていた。
そんな落合監督の下、2004年オフに縁もゆかりもない中日の捕手コーチに就任した。とにかく練習量が多い。現役時代の猛練習説はウソではなかった。最初の秋のキャンプで、それが分かった。
まず驚いたのは打撃練習だ。グラウンドや室内練習場など10カ所ほどでローテーションを組んで6~8時間、ぶっ続けで行うのだ。そしてケガに厳しい。故障した者はすぐに名古屋へ強制送還。期間中にリタイアしたのは5人ほどで、中には有望株もいたが、翌春のキャンプは一軍に呼ばなかった。それどころか、シーズンでも起用しないなど徹底していた。ついてこられないなら置いていく。まずは秋の段階でふるいにかけていた。


















