サンコー 山光博康社長（3）わずか11アイテムの通販サイトで起業

サンコーの山光博康社長（Ｃ）日刊ゲンダイ

「妻子もいるので、早くビジネスをスタートさせなければと思いました。サイトを立ち上げなければ、1円も入ってきませんから」

　最初は、前職で提案が通らなかった腕時計型MP3プレーヤーや、当時はまだ珍しかった液晶モニターアームなど、「おもしろくて、役に立つ」パソコン周辺機器11アイテムを厳選した。

　しかし、周囲からは、「11アイテムだけを扱う通販サイトでは、食べていけるわけがない」と言われた。

　商社時代の社長にはアルバイト時代からの付き合いということもあって、退職後も相談に乗ってもらい、「当社で扱っている商品を使ってもいい」とも言ってもらえた。

　しかし、山光は、商品数は少なくても、「おもしろくて役に立つ商品」に特化したほうが集客につながるのではないかという自分の読みを信じた。

　メディア宛てにプレスリリースを送ると、多くのメディアが商品の話題性に注目して取り上げてくれた。

　おかげで、販売初日からバンバン注文が入り、想像以上の好スタートを切った。