(1)内閣改造をめぐる暗闘、そして保身…玉虫色の決着
高市-麻生会談で、麻生は石井留任を進言したが、高市は首を縦に振らない。後任に麻生派の有村治子総務会長(当時)が浮上したが、有村は固辞し、麻生も難色を示した。
そこで麻生と気脈を通じる松山政司参院議員会長が目をつけたのが、「参院のドン」と呼ばれた青木幹雄元官房長官の長男だ。青木一彦元官房副長官は、石井と同じく旧茂木派出身。麻生派、旧安倍派、旧茂木派のバランスを維持することにもなる。幹事長人事は参院議長候補でもある松山が自主的に判断した形をとったが、松山は麻生にも周到に根回しをしていた。
9月14日。都内に集まった福岡県選出国会議員の会。県議会の正副議長ポストをめぐる金銭授受疑惑の渦中にある県連会長をめぐる問題が話し合われたが、その合間、松山は麻生に石井交代に伴う青木就任を耳打ちした。
一夜明けた15日、松山は石井に直接、再任しないと伝え、16日に正式発表。高市は「参院の役員の人事権は私にはない。参院議員会長がお決めになった」と説明。松山は官邸からの圧力を否定した。
麻生の立ち位置は「石井を守る」よりも「高市政権との協力関係を維持する」であることが明白になった。石井交代に消極的であったものの、首相と全面対決してまで石井を守ることは避けた。玉虫色決着の麻生流とも言えるが、野に放たれた石井は来夏の総裁選に向けて静かに牙を研ぐ。 (つづく)
(日刊ゲンダイ取材班)


















