語り部の経営者たち
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ティーケーピー 河野貴輝社長(2)伊藤忠の為替証券部で好きな株式取引にどっぷり漬かる
弁護士を目指して受験勉強をしていた河野貴輝氏だが国公立大法学部に絞った現役受験は失敗。浪人して1992年に入学したのは慶応義塾大学商学部だ。 「法学部がだめだったら弁護士は諦めようと私大も受け…
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ティーケーピー 河野貴輝社長(1)貸し会議室で急成長「物を持たない商売」の原点
都会の駅前などで見かける赤地に白文字で描かれた「TKP」のロゴマーク。会議室・宴会場などを運営する貸会議室業大手「株式会社ティーケーピー」(以下TKP)のロゴだ。同社の代表取締役社長・河野貴輝氏は、…
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ワンダーテーブル 秋元巳智雄社長(4)32歳の時に「次は社長になる」と決めた
ワンダーテーブル社長の秋元巳智雄は1997年、富士汽船(現ワンダーテーブル)に入社、2002年32歳の時、取締役営業部長に就いた。秋元は「次は社長になる」と決めていたという。 そうした自覚も…
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ワンダーテーブル 秋元巳智雄社長(3)成功の方程式は「ニッチトップ戦略」
ワンダーテーブルが東京・恵比寿にオープンした「ピーター・ルーガー・ステーキハウス東京」は、3カ月先まで予約でいっぱいになるほどの人気店だ。ディナーなら客単価2万5000円である。それでも客足は途絶え…
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ワンダーテーブル 秋元巳智雄社長(2)新卒でベンチャーに入社…若い時の激務で鍛えられた
ワンダーテーブル社長の秋元巳智雄は、大学1年の1988年、昼はカフェ・夜はバーの「プロント」銀座8丁目店(第1号店)でアルバイトをはじめた。アルバイトで初の店長代理を務めた。 もともと「プロ…
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ワンダーテーブル 秋元巳智雄社長(1)3カ月先まで予約で埋まる 米老舗・高級ステーキ店を誘致
「ワンダーテーブル」が2021年10月、東京・恵比寿にオープンさせた「ピーター・ルーガー・ステーキハウス東京」(3階建て・241席)は、ステーキ好きなら一度は足を運んでみたい憧れの店だ。 米国…
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地球の歩き方 新井邦弘社長(8)今が、最高に楽しくて仕方がない
今までで一番、達成感を感じたことは? との問いに、新井は間髪を入れず、「今ですね。最大の達成感が訪れている感じがしています」と答えた。 「自分のサラリーマン人生のラストスパートで出版事業に戻れ…
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地球の歩き方 新井邦弘社長(7)今までの蓄積を活用した雑学本がヒット
2021年1月、地球の歩き方社はコロナ禍の中でスタートする。 しかし、半年くらい経ったら状況も良くなるだろうという予想は外れ、コロナ禍が長引いていく。 今までの海外旅行ガイドブックが…
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地球の歩き方 新井邦弘社長(6)バックパッカーの経験が生きる
2020年11月中旬、経営戦略室長から、学研グループがダイヤモンド・ビッグ社の事業を譲受するという話を聞いた。 「へえ、『地球の歩き方』が学研に来るんだ。それはいいなあ」と、新井は思った。 …
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地球の歩き方 新井邦弘社長(5)学研で「ムー」や「歴史群像」の編集に携わる
新井はジャーナリズムの仕事がしたいと思い、新聞社も受けたが思いはかなわなかった。 「海外放浪でしばらく日本にいなかったため、時事問題はからきし弱いんです。前年に起きたリクルート事件も知らなかっ…
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地球の歩き方 新井邦弘社長(4)手描きの地図1枚を頼りにイラン入り
海外放浪にすっかりハマった新井は、次にはヨーロッパに行く。 「古代ギリシャ史を専攻していたので、卒論を書く前に絶対ギリシャに行きたいと思ったのです」 いまや大手総合旅行会社となったエイ…
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地球の歩き方 新井邦弘社長(3)初めての中国放浪で旅にハマる
1987年、大学生だった新井は中国文学を専攻していた先輩から、「一緒に中国に行かないか」と誘われ、初めて海外へ旅することになる。 さっそく、「地球の歩き方 中国自由旅行」を購入した。 …
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地球の歩き方 新井邦弘社長(2)大学時代のアルバイトは遺跡発掘と朝日新聞での電話番
「訪れた国の数は41カ国。気に入ると同じ国に10回くらい行くこともある」というほど旅好きの新井ではあるが、高校時代に関心を持ったのは考古学だった。映画「インディ・ジョーンズ」シリーズ第1作を見たのがき…
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地球の歩き方 新井邦弘社長(1)コロナ禍の打撃を受け新会社が事業を引き継ぐ
「地球の歩き方」シリーズは44年前に誕生して以来、“旅のバイブル”として、圧倒的な人気を誇るガイドブックだ。 約160の国と地域を網羅するとともに、豊富な情報量で海外旅行者に愛用されてきた。 …
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大衛 加藤優社長(4)産婦人科で築いたネットワークを生かし「満たされない市場」へ進出
大衛は産婦人科領域だけではなく、補正下着にも手を伸ばし、最近は総合病院向けマットレスなどの商品も開発・販売している。元々あったEC事業も本格化させ、売り上げを2023年までの3年間で15倍に成長させ…
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大衛 加藤優社長(3)未曾有の少子化社会にお産商品を扱う企業として立ち向かっていくのか
「仮説設定」と「プロセスの検証」を徹底することで躍進を始めた大衛。ベトナムで活動していた日本助産師会とのつながりがあったことがきっかけで、ベトナムに進出する。 日本式のお産を普及させようと、ベ…
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大衛 加藤優社長(2)赤字、過剰在庫、縦割り組織…入社早々に困難に直面
加藤氏は2014年に大衛に入社した早々、難しい局面に直面した。年間1億円以上の赤字と、不良在庫が大量に保管されていることが判明したのだ。これを見た加藤氏は大改革を決意する。営業、製造、開発、購買でそ…
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大衛 加藤優社長(1)日本初の生理用ナプキンの製造販売会社、創業72年の4代目
“amethyst(アメジスト)”のブランド名で知られ、出産(あるいは立ち会い)の際に、お産パッドや腹帯などを目にしたことがある人もいるのではないだろうか。 戦後、脱脂綿やガーゼ、絆創膏などの…
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ちきり清水商店 清水喜市郎社長(4)社長就任すると退職する営業マンが続出「今思えば…」
社長に就任した2013年は、新本社が竣工した年でもあり、本来なら全社一丸となって次のステップに進むべき時だった。だが、思いがけない逆風に見舞われた。 「組織改革と新しい営業戦略を実行しようとし…
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ちきり清水商店 清水喜市郎社長(3)「上品でまろやかなかつお節」の風味に不可欠な3つの要素
大手リゾート会社から、家業の「ちきり清水商店」に転職したのは2008年。原料や製造工程、さらに商品の知識を得るため、まず焼津市大住の自社工場に配属された。 「かつお節の原料は、加工方法の違いで…