オリオン 小西靖宏社長(1)パロディー菓子の老舗で成長し続ける老舗企業

公開日: 更新日:

 パロディー菓子で「オリオンに真似されたらその商品は売れた証拠」と言わしめる、徹底した遊び心がビジネスモデル。商品単価30~100円の薄利多売で、少子化の今も売り上げが伸びている老舗駄菓子メーカーだ。

「今年で創業75年を迎えるオリオン株式会社は、戦後の物や娯楽がない時代に、お菓子で多くの子供の心をつかみ、成長を続けてきたんです」

 と、小西靖宏社長。コカ・コーラみたいなラムネ菓子「ミニコーラ」、たばこの箱を思わせるパッケージの砂糖菓子「ココアシガレット」、ライターの形に似せた「梅ミンツ」……小さい頃にこれらの商品を駄菓子屋で買って遊んだ人も多いはず。同社は今なお、パロディー菓子の商品開発に取り組み、成長し続けている。

 森永製菓を退職した3人が1948年に立ち上げたオリオンは、「ココアシガレット」がすぐにヒットした。

「シャレが利いてて、持ってるだけでネタになる。小さい子が大人の真似をして遊ぶお菓子として、1951年に誕生しました。当時のお父さんは絶対的存在でした。そして、多くのお父さんがたばこを吸っていました。子供のたばこへの興味がかなり高かった時代に『たばこを吸うマネをしてみたい』という子供心をうまく捉えたことが大ヒットにつながったんです」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    横浜とのFA交渉で引っ掛かった森祇晶監督の冷淡 落合博満さんは非通知着信で「探り」を入れてきた

  2. 2

    複雑なコードとリズムを世に広めた編曲 松任谷正隆の偉業

  3. 3

    中学受験で慶応普通部に進んだ石坂浩二も圧倒された「幼稚舎」組の生意気さ 大学時代に石井ふく子の目にとまる

  4. 4

    ドジャース内野手ベッツのWBC不参加は大谷翔平、佐々木朗希、山本由伸のレギュラーシーズンに追い風

  5. 5

    「年賀状じまい」宣言は失礼になる? SNS《正月早々、気分が悪い》の心理と伝え方の正解

  1. 6

    国宝級イケメンの松村北斗は転校した堀越高校から亜細亜大に進学 仕事と学業の両立をしっかり

  2. 7

    放送100年特集ドラマ「火星の女王」(NHK)はNetflixの向こうを貼るとんでもないSFドラマ

  3. 8

    維新のちょろまかし「国保逃れ」疑惑が早くも炎上急拡大! 地方議会でも糾弾や追及の動き

  4. 9

    出家否定も 新木優子「幸福の科学」カミングアウトの波紋

  5. 10

    【京都府立鴨沂高校】という沢田研二の出身校の歩き方