ここがおかしい 小林節が斬る!
-
国が強制不妊手術の非を認めるなら「救済立法」の制定が筋
憲法13条は「全て国民は個人として尊重され、幸福追求に対する国民の権利は、立法その他の国政の上で最大限の尊重を必要とする」と明記している。さらに14条は「全て国民は法の下に平等で、差別されない」と明…
-
自民党「参院選挙制度改革」のご都合主義
まず、全ての前提として、議員は「人間」の代表であり畑や林の代表ではない……という世界の常識を確認しておく。その上で、日本国憲法も選挙区ごとの議員定数の均衡(つまり投票価値の平等)を要求しており(第1…
-
自衛官が議員罵倒 文民統制の原理が全く理解されていない
自衛隊の海外派兵の違憲性について論陣を張ってきた国会議員に路上で「バカなのか!?」と罵声を浴びせた幹部自衛官に処分が下った。それは、今後の人事に影響する懲戒処分(免職、停職、減給、戒告)ではなく訓戒…
-
人権侵害の不法行為は明白 “セクハラ罪ない”という勘違い
福田前財務次官のセクハラ騒動に関して、「セクハラ罪はない」(つまり「セクハラは『犯罪』ではない」)、さらに「福田(氏)にも人権(つまり、名誉等の不可侵の人格)がある」と麻生副総理が言い放った。 …
-
朝の通勤電車 女性専用車両は男性に対する「逆差別」か?
朝の通勤列車に女性専用車両を設けることが男性に対する「逆差別」だと主張する人々がいる……という新聞記事を興味深く読んだ。 確かに、女性専用車両は、鉄道会社の施設管理権に基づき、男性に対して男…
-
たとえ正論ではあっても…いま場違いな「立憲的改憲論」
もう20年以上も前であるが、改憲提案などは夢物語であった頃に、私は、白紙の上に新しい憲法を書く感覚で改憲論を提案していた。その中で、9条については、あの「どうにでも読める」または「難解な」現行9条の…
-
物騒な改憲案は不要 安倍政権の北朝鮮中国脅威論の勘違い
5月3日に都内で開催された「今こそ、憲法改正の国会発議を!」と題された集会で配布された資料は、次のことを強調していた。 ――北朝鮮による核開発とミサイル発射や中国による海洋覇権を目指す露骨な軍…
-
嘘と矛盾に満ちた 自民党9条改憲提案に書かれていること
5月1日の「新しい憲法を制定する推進大会」で配られた、自民党憲法改正推進本部作成の文書には次の趣旨が明記されていた。 ――憲法9条2項は、「戦力の不保持」と「交戦権の否認」を規定しているが、こ…
-
協会に説明の義務 大相撲の女人禁制は憲法違反ではないか
法律の適用に関する通則法(法例)3条は「公序良俗に反しない慣習は、法律に反しない限り法律と同一の効力を有する」と規定している。これは、「法律に反する慣習は無効だ」という意味である。 だから、…
-
モリカケの本質 安倍夫妻が“関わった”ことが問題ではない
「モリ・カケ」問題が発覚して以来、安倍首相は、ご自分も奥方も一切関わっていない……という立場で一貫している。そのため、批判する側はその「関わり」の存在を明らかにしようとし、対する首相周辺は、首相夫妻は…
-
証人喚問で黙秘…「証言を控える」とは罪人からの挑戦だ
森友疑惑の当事者として、国会に証人喚問された前高級官僚が、肝心な質問に対しては、まるで録音の再生のように、「刑事訴追の恐れがありますので、証言を控えさせていただきます」と繰り返していた。 こ…
-
記憶喪失になる官僚たち 「記憶にない」は自白と同じである
今、森友・加計問題が大炎上しているが、それにしても、疑惑の当局者の口から「記憶にない」という言葉が頻繁に飛び出してくることが印象的である。 国際的に比較しても優秀であるという定評のある日本の…
-
背任以外の何ものでもない 佐川前長官「立件見送り」の怪
4月13日の毎日新聞朝刊1面の署名記事によれば、森友問題で財務省の決裁文書が改ざんされた件が「虚偽公文書作成罪」などで告発され、大幅な値引きが国に損害を与えたとして「背任罪」で告発されていたが、大阪…
-
本音が見えた自民党の新憲法9条 これは実質的な2項削減だ
森友スキャンダルの再炎上で先行き不透明になってきた安倍改憲であるが、それでも、3月25日の自民党大会を前にして、ようやく改憲論の本音が見えてきた。 高等教育の充実、参院選挙区合区の解消、緊急…
-
不誠実の極み…自民党の支離滅裂な新「憲法9条の二」案
報道によれば、自民党の憲法9条改正案(新9条の二)の骨子は次のものだそうである。 ①自衛隊の最高指揮官は首相である(文民統制)②自衛隊を国会の統制下に置く(武力行使には国会の承認がいる。これも…
-
高等教育の無償化 「努力目標」を憲法に書こうという愚策
自民党の改憲案が発表されるたびに、「改憲論者」の私は失望させられ続けている。今度は、高等教育までの無償化を「努力義務」として憲法に明記したいそうである。 法律用語として「努力義務」と言う場合…
-
選挙制度の常識 議員は“人間”の代表で“畑”の代表ではない
憲法14条は「法の下の平等」を定め、人は不合理な理由では差別されない……という世界の常識を明記している。これを選挙制度について言えば、私たちは、どこに住もうが自由な社会に暮らしているが、その結果とし…
-
「9条加憲が否決されても自衛隊は合憲?」なはずはない
国会における論戦の中で、9条に「自衛隊」の文言を加憲する安倍首相の提案が国民投票で否決されても、自衛隊はこれまで政府見解では合憲であった以上これからも合憲である……旨、首相が答弁した。 確か…
-
改憲論者のウソ 政府は自衛隊が合憲と確信していたはずだ
大新聞の社説の中で〈安倍首相が「自衛隊員に『君たちは憲法違反かもしれないが、何かあれば命を張ってくれ』と言うのはあまりに無責任だ」と指摘する〉と書かれていた。 私は、首相がそんな発言をしたの…
-
「国民が公権力を縛るルール」枝野代表の憲法観は健全だ
1月22日の施政方針演説の中で、安倍首相は「国のかたち、理想の姿を語るのは憲法です」と語った。それに対して、枝野立憲民主党代表は「憲法は国民が公権力を縛るためのルール。定義が間違っている方とは議論の…