参院選「自民裏金議員15人」で当確5人だけの衝撃情勢…比例は組織票があっても狭き門
20日投開票の参院選は中盤戦。自民党への逆風はやまず、石破首相が「必達目標」とした「非改選含め与党で過半数維持」は厳しい情勢が続いている。物価高対策の無策や評判の悪すぎる給付金、トランプ関税の25%通告など、マイナス材料は尽きないが、忘れちゃならないのは、有権者が自民党への不信感を強めた元凶が「政治とカネ」だったことだ。派閥パーティー裏金事件で政治資金収支報告書に不記載があった「裏金候補」の当落を各種情勢調査などから探った。
参院選に出馬した裏金候補は選挙区10人、比例代表5人の計15人。昨秋の衆院選では、裏金候補が公示直前に「非公認」となったり、比例との重複立候補を認められないなどの“罰”があったが、今回は「政治倫理審査会で説明責任を果たした」として罰ナシだ。しかし、戦況は苦しい。
【別表】が裏金候補の当落予想だ。現状で当選確実とみられるのは、わずか5人。選挙区では自民党が2人擁立した北海道、「保守王国」の石川と山口、野党候補が乱立して漁夫の利の奈良の4人。比例では知名度抜群のJOC新会長だけだ。
毎日新聞によれば、福島、三重、宮崎はいずれも自公の支持層の4~5割程度しか固められておらず、派閥裏金事件の影響が根強く出ているという。さらに、公明が推薦した裏金候補は石川、京都、奈良の3人だけで、他は創価学会票に期待できないのも痛い。