73歳・交通誘導員 哀愁の日々
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通行者や近隣住民のクレームは決して甘く診てはいけない
交通誘導員がつねに恐れていることがある。それはクレームである。ドライバーや近隣住民のクレームは対応をひとつ間違えると大ごとになってしまうからである。こんなことがあった。 ある日、ガス工事現場…
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「そんなに早く帰りたいのかよ、早く帰れていいな」と…
警備員が抱えるストレスの多くは、人間関係が原因といっても過言ではない。前職も年齢も経験も違う同僚、また現場の職人や作業員とうまく連携を取りながら仕事をしなければならない。警備員によっては毎日現場も同…
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この10年間、競馬の軍資金欲しさに妻についた嘘は数知れず
「妻は私のことをどう思っているのだろうか」 ときどき、私はそんなことを考える。とにかく私はこの10年間、妻をだましてばかりきた。自著にも書いたが、競馬に行く軍資金欲しさに「パソコンが壊れた」「…
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幻と化した「馬連23万2140円」馬券…転落のはじまりだった
人生どこに落とし穴があるかわからない。 私が交通誘導員の仕事に就かなければならなくなった大きな理由のひとつが競馬だ。競馬をはじめたのは、かれこれ27~28年くらい前。私にはもうひとつ趣味があ…
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作業終了は午前1時! 酷寒の街でひたすら始発電車を待つ
通算およそ4年半になる警備員生活。振り返って何がつらかっただろうかと考えることがある。3つほど挙げてみよう。 1つは寒さだった。真冬の凍りつくような日に夜勤をしたことは随分ある。最初に入った…
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口うるさい作業員も…モタモタしていると「バカ野郎!」
「おいおい、どうしてそんなところで片側交互通行をしようとしてるんだよ。相手が見えねえだろう。何年、交通誘導員をやってんだよ!」 また班長が私のことを怒鳴っている。私は慣れっこになっている。しか…
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2500万円の税金滞納。以来、坂道を転がるように…
「あれ、柏さん何しているの?」 東京・池袋の現場で問いかけてきたのは顔見知りの寿司屋の親方だった。その6、7年前まで私は池袋に出版編集プロダクションの事務所を10年ほど構えていた。その寿司屋は…