金子勝の「天下の逆襲」
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高市早苗氏が勝利した自民党総裁選は「裏金隠し」の儀式でしかなかった
自民党総裁選で高市早苗氏が当選し、女性初の首相と大メディアが持ち上げている。だが、総裁選の中で、高市氏の演説は、外国人が鹿を暴行しているとか、通訳がいないから外国人は不起訴になるとか、根拠のないフェ…
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【デジタル限定】熱気なき総裁選「変われ」どころか「変われない自民党」が本当の姿
自民党の総裁選は、なぜこれほどまでに盛り上がらないのか。熱気がほとんど感じられない。なぜ石破首相を降ろさなければならなかったのか、全く理解ができない。 何か尖った主張があって論争をしているよ…
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自民党総裁選は政策・人材の払底をさらすだけで終わる
JNNの世論調査で石破首相の続投を支持する人が49%。自民党支持者に限れば、73%も占めていた。にもかかわらず、自民党は民意を踏みにじる形で総裁選に突き進んでいる。しかし、この選挙の候補者は1年前と…
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「中央銀行に人事介入」トランプ大統領の手法は安倍元首相の真似事
米国のトランプ大統領がいよいよ、中央銀行「FRB」の人事に介入した。これは単に米国内の問題にとどまらず、世界経済の根幹を揺るがしかねない危険な動きである。注目すべきは、このトランプのやり方が、かつて…
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気をつけろ! 国民民主党や参政党の主張は富裕層を喜ばせる
平均株価が4万3000円を突破して最高値を更新し、東京23区内のマンション価格の平均も1億3000万円に達するなど、猛烈なバブルが発生している。もはや庶民が買える価格ではなくなっている。なぜ、バブル…
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「石破続投」でも「安倍派復権」でも見えるのは「滅びのシナリオ」
8日の自民党両院議員総会は、自民党にとって重大な分かれ道になるかもしれない。 7月下旬、世耕弘成元経産相ら旧安倍派の元幹部4人が会合を持ち「石破おろし」を画策。衆院東京11区では自民党内「処…
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参院選では減税ポピュリズム、外国人排斥を訴える政党が伸長
先日の参院選の結果は、予想通り自公・与党が過半数を割った。一方でSNSを通じたフェイクファシズムとも言うべき潮流の中で、参政党や国民民主党が議席を増やした。この結果がもたらすのは、今後の政局の波乱、…
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トランプ関税でボロボロ 日本は「攻めと守り」を重視すべし
7月3日に公示された参院選では、多くの新聞が「減税か給付か」を争点として報じているが、結果、減税ポピュリズムと外国人排斥の極右勢力の台頭を招いている。 確かに食料品の物価上昇は凄まじい勢いで…
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壊れ始めた世界秩序 日本の最優先課題は「自給」だ
世界は一気にきなくさくなっている。全ては、トランプ米大統領の一貫性のない思いつきの言動のせいである。問題は、世界の秩序が壊れ始めているということだ。 カナダで行われたG7の会合でトランプは途…
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コメ騒動の原因は農政失敗と日本人の貧困化にある
5キロ2000円の備蓄米に徹夜してまで群がる人々と、テレビカメラの前で改革派を気取ってみせる小泉進次郎農相──、どこかで見た覚えがある光景だ。父親譲りの「劇場型政治」が繰り返されている。 し…
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小泉進次郎農相の「コメ高騰」対策は詰めが甘い
江藤農相が更迭され、小泉進次郎衆院議員が就任した。石破首相は当初、江藤氏をかばっていたのに更迭した。本来、任命責任を問われてしかるべきで明らかな失点だ。 しかし、石破は参院選前に政権浮揚の最…
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要注意…赤字国債依存型の消費税減税は国の破綻を招く
立憲民主党が食品の消費税率をゼロにする案を打ち出したことで参院選の争点が消費税減税の是非から、そのあり方に変わりつつある。自民党も参院選で勝てないと踏めば、ギリギリのタイミングで踏み切らざるを得ない…
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「トランプ関税」で大恐慌前夜…今まさに50年周期の「カタストロフ」が訪れている
トランプ関税が2日に公表されたが、対中関税を145%に引き上げるとともに、関税の上乗せは90日間一時停止された。株暴落や米国債の投げ売りが起きるなど金融市場は異様に不安定化し、さながら大恐慌前夜の様…
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「増税」のそぶりなし…沈黙する財務省の狙いは「インフレ課税路線」だ
トランプ米大統領の関税の方針がぶれるたびに金融市場が振り回されている。 深刻なのはトランプが自動車関税を課せば「自動車一本足打法」の日本は、たちまち貿易赤字が拡大してしまうことだ。円や株が急…
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根拠薄弱、ウソだらけの「財務省陰謀論」
財務省陰謀論が流布している。トランプ同様の陰謀論だ。財務省は安倍政権にボロボロにされてかつての面影はない。人事権を握られ忖度官僚ばかりになった結果、公文書を改竄もした。財務省陰謀論や財務省解体論は根…
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フェイク飛び交うトランプ米国は「対岸の火事」ではない
トランプ政権誕生から1カ月が過ぎた。トランプ大統領の打ち出す政策は国際秩序の破壊そのものだ。米国にはヨーロッパ諸国との不干渉を是とするモンロー主義という伝統思想があるが、トランプのそれは全く違う。「…
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高額療養費負担引き上げで「命の値段」に格差が生じかねない
高額療養費の負担引き上げが検討されているが、高度医療が必要ながん患者の反発で、見直しを迫られている。 元々、高額療養費制度というのは、高額療養費の一定割合の自己負担分を健康保険が面倒を見る制…
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先が読めないトランプの政策に政府日銀は打つ手なし
トランプ政権が今月20日に発足した。トランプが暗殺と逮捕に怯える自己保身の塊になっていることは明らかだ。真っ先にケネディ暗殺の機密文書を公開した。そして新型コロナ対策の失敗を取り繕うために再びWHO…
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「白か黒か」の二分論で本質をゴマカす論法に注意を
トランプ次期米大統領の正式就任を前に、インスタグラムとフェイスブックを運営するメタがファクトチェックをやめるというニュースがあった。 X(旧ツイッター)を買収したイーロン・マスク氏が凍結され…
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「知識経済化」を阻んだアベノミクスがイノベーションを潰した
日本メディアの劣化には目を覆わんばかりだ。いまだに金持ち優遇の基礎控除引き上げの減税を無批判に垂れ流している。為替は一時1ドル=157円台にまで円安が進み、11月の企業物価指数は前年同月比3.7%の…