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金子勝慶大名誉教授

1952年6月、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現職。慶応義塾大学名誉教授。文化放送「大竹まことゴールデンラジオ」などにレギュラー出演中。近著「平成経済 衰退の本質」など著書多数。新聞、雑誌、ネットメディアにも多数寄稿している。

【デジタル限定】熱気なき総裁選「変われ」どころか「変われない自民党」が本当の姿

公開日: 更新日:

 自民党の総裁選は、なぜこれほどまでに盛り上がらないのか。熱気がほとんど感じられない。なぜ石破首相を降ろさなければならなかったのか、全く理解ができない。

 何か尖った主張があって論争をしているようにも見えない。失敗した官僚たちが政策の下書きをしているような気配があり、どの候補者の言うこともほぼ同じ。少ししか違いがないため論争にならない。これで盛り上がれというのは無理だろう。

 総裁選のスローガンは「変われ自民党」だが、「ない」がない。つまり、「変われない自民党」が本当の姿である。多くの庶民はもはや関心そのものを失いかけている。私たちが最も知りたいことが何も出てこないからだ。

 ポイントは3つある。

 1つ目は、裏金脱税や政治献金問題をどう決着させるのかという点だ。問題に本気で取り組むつもりがあるのか。その答えは「全くない」。候補者の間でこの問題はほぼスルーされている。結局、中途半端ながらも触れていたのは石破だけだったという事実が明らかになっただけである。

 2つ目は賃金の問題。実質賃金1%アップだろうが、賃金100万円アップだろうが、これまでの失敗に対する反省が何もなく、どうやって実現するのかが全く理解できない。インフレによって名目GDPは上がったが、激しい物価上昇のために実質GDPは1%にも満たない。日銀のHPを見ても、日本の潜在成長率は0~0.5%しかない。これをどう克服するのか、今までの失敗した政策を並べているだけで具体的なアイデアが示されていないのだ。

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