牧野伊三夫 — 著者のコラム一覧

牧野伊三夫画家

１９６４年生まれ。画家。美術同人誌「四月と十月」同人。著書に「かぼちゃを塩で煮る」（幻冬舎）、「僕は、太陽をのむ」（港の人）ほか。北九州市情報誌「雲のうえ」、飛騨産業広報誌「飛騨」編集委員。

日雇い絵描きの愉しみ

“怪獣ツメラー”の活躍で日を浴びられた「黒い土たち」

公開日：2018/10/31 06:00　更新日：2018/10/31 06:00

（画・牧野伊三夫）

　バリバリバリ、どしーん。隣家の解体工事がはじまった。ものすごい音がして振動で家が揺れるので、あわてて戸棚の上の花瓶と熊の木彫りを下ろした。ほこりが舞わないように男がホースで現場に水をかけているが、そんなものでは間に合わない。窓を閉める。

　僕は個展の搬入日が迫って家のアト…

この記事は会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに会員登録すると続きをお読みいただけます。

今すぐ登録ログイン

【連載】日雇い絵描きの愉しみ

前の記事昔ながらの湯治場の良さ残す俵山温泉の「山のなかの本屋」 2018/10/24 06:00
次の記事血糖値を下げる献立「野菜と豆のスープ」の作り方 2018/11/07 06:00

この連載の一覧を見る

■関連記事