3600社以上が名乗り「100億円宣言企業」は中小企業を救うか
中小企業は26年春季賃上げ交渉で4.69%の賃上げ率を確保し好調な水準を続けている。しかし大手企業との格差は大きく、さらなる賃上げへ課題は多い。
25年度の全国企業倒産件数は1万505件でそのうち中小企業の構成比は100%。26年上半期(1~6月)でも倒産企業5346件のうち中小企業の構成比は100%(東京商工リサーチ)。物価高や人手不足、人件費を含めたコスト高から中小企業の倒産はさらに増加の可能性が高まっている。
こうしたなか「100億円宣言企業」を支援する中小企業庁の狙いを神戸国際大学の中村智彦教授がこう指摘する。
「中小企業の件数が多過ぎるというのが政府の一致した見解で、コロナ当時から中小企業に規模拡大を求めている。その延長線上に『100億円宣言企業』制度がある。宣言の文言には売り上げ100億円の実現に積極的なM&Aで規模拡大を図ることが入っています」
政府は地域経済の活性化を促すが、宣言企業はほとんど大都市にある。
「地域の中小スーパーマーケットの倒産が増え、大手(関連子会社など)の買収、M&Aで寡占化が進んでいる。雇用の確保、賃金の上昇などで中小企業が規模拡大、地域の活性化につながることが狙いです」(中村氏)
中小企業の今後に大きな注目が集まる。
(木野活明/ジャーナリスト)



















