週末オススメ本ミシュラン
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「知らないと恥をかくアメリカの大問題」池上彰著/KADOKAWA
本書を読むとアメリカの国力が衰え始めていることがよくわかる。バイデン大統領は、民主主義VS独裁という二項対立で世界を理解しようとしている。そしてアメリカが独裁と見なす中国、イラン、ロシアなどを力で封…
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「本当の定年後 『小さな仕事』が日本社会を救う」坂本貴志著/講談社現代新書
社会保障や労働の専門家である著者が、統計データや豊富なインタビュー調査に基づいて、定年後の「仕事と暮らしのリアル」を描いたのが、本書だ。 かつて日本の社会保障制度は、定年後は年金を受給して悠…
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「自民党の統一教会汚染」鈴木エイト著/小学館
統一教会の闇は深い。それに著者は文字通りの突撃取材をしてきた。 「追跡3000日」である。巻末に「関係があった現職国会議員168人」の一覧が載っているが、私は本文中で著者が言及している菅義偉の…
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「地形と地理でわかる 戦国武将と名勝負・名城の謎」渡邊大門編著/宝島社
関ケ原の戦い、羽柴秀吉と明智光秀の山崎の合戦、川中島の合戦など、戦国時代の戦には「地名」が大きな意味合いを持つ。本書はそれらの舞台がいかに選ばれたかということを歴史的考証とともに記す。 歴史…
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「『豊かな暮らし』を取り戻す最後の処方箋 日本経済は再生できるか」田村秀男著/ワニ・プラス
評者は田村秀男氏(産経新聞特別記者・編集委員兼論説委員)の経済分析を信頼している。本書でも日本と世界が直面する経済問題を鋭く分析し、実現可能な処方箋を提示している。 岸田文雄首相は、6月7日…
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「コロナショック・ドクトリン」松尾匡著/論創社
ショック・ドクトリンというのは、2011年に出版されたジャーナリストのナオミ・クラインが著した書のタイトルだ。ショック・ドクトリンとは、惨事便乗型資本主義のことで、戦争や自然災害など、経済や社会を揺…
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「統一教会とは何か」有田芳生著/大月書店
私は統一教会をヒルだと指摘している。試みに「広辞苑」を開くと、ヒルについてこんな説明がある。 〈ヒル綱の環形動物の総称。体は細長くやや扁平で三四体節から成る。前後両端の腹面に吸盤があり、前吸盤…
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「Believe It 輝く準備はできてるか」ジェイミー・カーン・リマ著/森田理沙訳 東洋経済新報社
1977年生まれの著者は、自宅のリビングでつくった化粧品会社「イットコスメティックス」を米国最大級の高級化粧品会社に育て上げた。その後、ロレアルに12億ドルで売却し、100年超の歴史を誇る同社ブラン…
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「プーチンの過信、誤算と勝算 ロシアのウクライナ侵略」松島芳彦著/早稲田大学出版部
共同通信の松島芳彦氏(編集委員、論説委員)は、ロシア語と英語に堪能で、特派員としてモスクワ(3回)、ロンドンに勤務した。評者もモスクワで松島氏の仕事ぶりを見ていたが、権力の中枢にも社会にも深く食い込…
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「鉄道会社はどう生き残るか」佐藤信之著/PHPビジネス新書
国鉄の民営化以降、多くのローカル線が廃線の憂き目をみてきた。現在も、自動車利用の拡大や地方の人口減に伴い、国土交通省はさらなる廃線に向けて動き出している。ただ、ローカル線は、地方経済生き残りのカギで…
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「水道、再び公営化!」岸本聡子著/集英社新書
今年6月に杉並区長選挙で187票差で当選した著者は、選挙戦で繰り返し、「私の選挙ではありません。みなさんの選挙です」と訴えていたという。選ばれる者より選ぶ者の選挙だという主張は当然だけれども、そのこ…
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「平等バカ-原則平等に縛られる日本社会の異常を問う-」池田清彦著/扶桑社新書
「平等は素晴らしいことだ」という考え方が日本を支配している。しかし、生物学者の著者は本来人間は平等ではないことを説明する。たとえば、災害の避難所に500人がいたものの、毛布が300枚しかない場合は全員…
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「嫌いなら呼ぶなよ」綿矢りさ著/河出書房新社
綿矢りさ氏の小説は、普通の人間の中に潜んでいる悪を見事に描き出している。本書には「眼帯のミニーマウス」「神田夕」「嫌いなら呼ぶなよ」「老は害で若も輩」の4作品が収録されている。コロナ禍で自粛生活が続…
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「GE帝国盛衰史」トーマス・グリタ+テッド・マン著 御立英史訳/ダイヤモンド社
20世紀最高の経営者と称賛されるのが、ゼネラル・エレクトリック(GE)のCEOを20年務めたジャック・ウェルチだ。家電製品から航空機エンジン、原発まで、GEは世界最大のコングロマリットだった。その巨…
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「石橋湛山評論集」松尾尊兊編/岩波文庫
ソ連(現ロシア)がチェコに侵入した1968年も現在のように自衛力強化の声が高まった。それに対して「しかし、軍隊をもって防衛をはかるということは、ほとんど世界中の軍隊を引き受けてもやれるということでな…
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「阪神・四番の条件 タイガースはなぜ優勝できないのか」掛布雅之著/幻冬舎新書
「4代目ミスタータイガース」として知られる掛布雅之氏による本だ。さまざまなデータが出ているが、これは本書の執筆を担当したライター氏の豊富な知識によるものだろう(笑)。とはいっても、1985年の阪神日本…
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「昭和と日本人 失敗の本質」半藤一利著/角川新書
半藤一利氏(1930~2021年)は、日本が国策を誤り、無謀な戦争に突入したのは、政府に騙されたというよりも、マスメディアが世論を煽り立て国民が戦争に熱狂したからだという現実を見事に描いている。 …
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「映画を早送りで観る人たち」稲田豊史著/光文社新書
ゼミの学生たちと話をしていて、気になることがあった。それは、話題作を中心に映画をたくさん見ている学生が数多くいることだ。私は深く考えずに、学生だから時間に余裕があるのだろうと考えていた。 し…
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「私が原発を止めた理由」樋口英明著/旬報社
「5年たって、こみ上げるのは怒りだけ。原発のどこが安全でクリーンなエネルギーなのか。ばかじゃないか、この国は。こんな国に生まれてしまったから仕方ねぇけど」 福島で農業を営んでいた東日本大震災の…
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「彼は早稲田で死んだ 大学構内リンチ殺人事件の永遠」樋田毅著/文藝春秋
1972年4月に早稲田大学第一文学部に入学した著者が、当時早稲田で吹き荒れていた革マル派による支配とそこに抵抗するさまを描く。村上春樹「ノルウェイの森」では、入学直後の主人公が授業に出ると後半の時間…
