週末オススメ本ミシュラン
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「経済のカラクリ」神崎兵輔著/祥伝社新書
「なぜ日本人の賃金は下がったのか」「なぜサブスクが急増しているのか」。本書は、経済にまつわる53の疑問に、4ページという短い文章で次々に答えていくショートショート型の解説書だ。 私は経済をなり…
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「国対委員長」辻元清美著/集英社新書
これは裏方の立憲民主党国会対策委員長としての活動録だが、辻元にはやはり表舞台での質問こそがふさわしい。 2015年に安全保障法制という名の戦争法が問題となった。これは憲法違反だと9割の憲法学…
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「ゴーマニズム宣言SPECIAL コロナ論」小林よしのり著/扶桑社/1200円+税
「週刊SPA!」で毎週のようにコロナ騒動に対して舌鋒鋭く「アホか」とゴーマンかまし続ける小林よしのり氏。本書は同連載と書きおろしに加え、これまで同氏がブログで述べてきたことを紹介し、テレビに登場するコ…
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「1日1ページ、読むだけで身につく日本の教養365」齋藤孝監修/文響社
世界的なベストセラーになったデイヴィッド・S・キダー他著「1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365」(文響社、2018年)にならい、日本に関して編集した優れた作品だ。ミニ百科事典と書評の双方…
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「ネット興亡記」杉本貴司著/日経BPM
本書は、日経新聞の現役記者である著者が、日経電子版と日経産業新聞に同時連載した「ネット興亡記」をベースにして書き下ろしたものだ。 日本でネットビジネスが本格化してから、まだ30年ほどしか経っ…
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「竹中平蔵 市場と権力」佐々木実著/講談社文庫
先日、「菅内閣は竹中内閣」と題して講演した。小泉(純一郎)内閣で、総務大臣となった竹中平蔵に副大臣として仕えて以来、菅義偉のアタマは竹中に占領されている。 その竹中を丸裸にしたこの本が、文庫…
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「自粛バカ リスクゼロ症候群に罹った日本人への処方箋」池田清彦著/宝島社新書
いつまで日本人は自粛を続け、そしてクソ暑い中でも皆マスクをつけているんだよ、どう考えても重症者数と死者は第1波の時よりも減っているんだから、「コロナはたいしたことないウイルス」認定してもいいんじゃね…
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「人はなぜ『自由』から逃走するのか エーリヒ・フロムとともに考える」仲正昌樹著/KKベストセラーズ/2020年
現下の社会は病的だ。仲正昌樹氏(金沢大学教授)は、具体的に以下の問題を設定する。 <アメリカ人はどうして、トランプ大統領のように、あまり根拠の分からない“決断”をし、“敵”とはまともに対話しようと…
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「武漢日記 封鎖下60日の魂の記録」方方著/河出書房新社
本書は武漢在住で現代中国を代表する作家である方方氏が、武漢が都市封鎖された76日間にSNSに書いた「日記」をとりまとめたものだ。 世界初の新型コロナウイルスの流行地となった武漢で何が起き、人…
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「元徴用工 和解への道」内田雅敏著/ちくま新書
日本と中国の国交回復騒ぎの中で、日本の企業は爪先立って商売の道に走りだした。少しゆっくりしていた三菱重工のトップ、牧田与一郎は「バスに乗り遅れますよ」と言われるや、「その時は飛行機で行くよ」と返した…
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「力石徹のモデルになった男 天才空手家 山崎照朝」森合正範著/東京新聞
「あしたのジョー」の主人公・矢吹丈のライバルとして絶大なる人気を誇った力石徹のモデルとなった空手家の人生を描く。極真会館といえば、大山倍達氏のことしか知らなかったのだが、いやはやこんな偉人がいたのか、…
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「新型コロナウイルスを制圧する ウイルス学教授が説く、その『正体』」河岡義裕/聞き手・河合香織 文藝春秋/2020年
ウイルス研究第一人者である河岡義裕氏(東京大学医科学研究所感染症国際研究センター長/米国ウィスコンシン大学獣医学部教授)から新型コロナウイルス感染症に関する基本知識を大宅賞作家の河合香織氏が聴き取っ…
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「伝説の経営者100人の世界一短い成功哲学」田原総一朗著/白秋社
政治家に舌鋒鋭く斬り込んでいく。田原総一朗氏は、そうしたイメージが強いが、実は、多くの経営者にも直接取材を重ねてきている。その取材を100人分まとめたのが、本書だ。 本書で驚くのは、登場する…
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「『自民党“公明派”』20年目の大失敗」古川利明著/第三書館
「自民党“公明派”」とは、公明党が自民党の一派閥になってしまっているという意味だが、安倍(晋三)ファッショ政権のブレーキ役を自称しながら、実はそのアクセルを踏んでいて、新型コロナウイルスのように日本の…
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「小池百合子 権力に憑かれた女」和田泰明著/光文社新書
安倍晋三首相や西村康稔経済再生担当相、加藤勝信厚労相といった政府の要人がコロナ対策ではちぐはぐな動きを見せる中、全国各地の知事がリーダーシップを発揮しているように見える。あくまでも「見える」だけであ…
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「大分断」エマニュエル・トッド著/大野舞訳/PHP新書
コロナ禍で世界は大きく変わるという主張をする有識者が多い中でフランスの人口学者で歴史学者のエマニュエル・トッド氏は全く別の見方を示し、<コロナ以後(ポスト・コロナ)について、私は「何も変わらないが、…
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「日航123便墜落 圧力隔壁説をくつがえす」 青山透子著/河出書房新社
日本航空123便が御巣鷹の尾根に墜落してから35年が経つ。著者の青山透子氏は、元日本航空の客室乗務員で、墜落で同僚を失ったことがきっかけで、墜落の詳細を調べるようになった。 そこで、政府が発…
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「女帝 小池百合子」石井妙子著/文藝春秋
小池百合子がおよそ360万もの票を得て東京都知事に再選された。「実話BUNKA超タブー」という雑誌の8月号が「小池を都知事にしてしまう東京都民というバカ」なる特集を組んでいるが、小池に票を投じた「バ…
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「TKマガジン vol.01」レゾンクリエイト 2200円+税
複雑心奇形という、生きて生まれる確率3%の心臓病とともに生まれ、その後、病院のミスにより硬膜下血腫(脳に血がたまった状態)になり人工の管を入れる人生を送るTKことミウラタケヒロさん(15歳)。生まれ…
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「大衆の反逆」オルテガ・イ・ガセット著/佐々木孝 訳/岩波文庫
大衆社会においては、自分がよく知らない分野について発言しても構わないという雰囲気が醸成される。 コロナ禍で感染症の専門家と称する人たちが、食事をするときは、並んで黙って食べろというような「新…
