「裂けた明日」佐々木譲著│“あの戦争”の後に訪れた分断──近未来の日本を舞台に描く極上サスペンス
「裂けた明日」佐々木譲著
福島県二本松市の元職員・沖本がひとりで暮らす家に、ある夜、人目を忍んで酒井真智と名乗る女が娘を連れて訪ねてくる。2人は沖本の旧友の娘と孫だった。
「あの戦争」の後、国連から派遣された平和維持軍が日本に進駐。政権と軍は解体され、新たに国民融和政府が生まれた。しかし、新政府を帝国の傀儡とみなす旧政権支持者たちが各地で民兵隊を組織し内戦が始まった。真智は、北日本を統合した盛岡政府からテロリストとしてにらまれ、追われているという。
沖本は、軍事境界線を抜けて東京に向かうという2人を安全に逃がすため、原発事故で人が近づかない高線量地域に向かう。娘の被ばくを心配する真智だが、沖本にはあるプランがあった。
内戦下にある近未来の日本を舞台に描く長編サスペンス。 (新潮社 935円)


















