悩みを持つ3人の女性が共犯関係に 「硝子のマンション」染井為人著
「硝子のマンション」染井為人著
5階建てマンション「ベルドゥムール板橋」の203号室に住む保育士の小関凛は29歳。同じマンションの403号室には40代の岸本奈津子が夫婦で、303号室には真野遥香が幼い子ども2人と夫とで暮らしていた。一見、幸せそうに見える住人たちだが奈津子は夫のモラハラに、遥香は夫の虐待に日々神経をすり減らしていた。そんなある日、奈津子と遥香はエレベーターに乗り合わせた凛の恋人・唯斗の左薬指の指輪に気づく。もしや凛は騙されているのではないか。2人から忠告を受けた凛はやがて唯斗が偽名を使った既婚者であり、情事の動画をグループラインに投下していたことを知る──。
「正体」「悪い夏」で話題の著者による最新作は、マンションを舞台にしたホラーサスペンス。
同じマンションの別の部屋で同時期に、夫の死体をベランダに隠した遥香、唯斗を手にかけた凛、そして夫を殺させた奈津子の3人は共犯関係となり、互いを揺さぶり合いながら物語は進む。それぞれの視点で交互に語られる「男のクズっぷり」に呆れたり、「事件」にハラハラしたりと、まるで「他人の家」を覗き見ているよう。4人目の共犯者をにおわすラストまで、ノンストップのエンターテインメント。 (幻冬舎 2090円)



















