ベイから移籍の山口も直面 門倉健氏が語る“巨人の難しさ”

現在の門倉健氏（左）と０６年の入団会見で原監督と（Ｃ）日刊ゲンダイ

■「何を要求されて巨人に来たのか」

――巨人で結果が出なかった要因は？

「巨人に入れた。あの強力打線の中で投げられる。今思えば、１、２点取られても大丈夫だろうとか、変に心のゆとりがあったのかなと。どこのチームもエース級をぶつけてくるのも巨人のつらさ」

――巨人で一番苦しかったことは？

「（ＦＡ移籍）２年目（０８年）になかなか先発ができなかった。何のために、何を要求されて巨人に来たのか。チームのためになっているのかと自問自答しました。でも、いっぱい投手がいましたから。中継ぎをやりながら地位を勝ち取っていこうという気持ちでした。生半可な気持ちではダメ。もっと強い気持ちでやらないといけなかった」

――横浜の後輩でもある山口俊は２ケタ勝利を挙げたのは今年１度（１１勝）だけ。新人時代の１年だけ接点がありますね。

「ＦＡで来たから２ケタ勝たないといけないなどと構えても仕方ない。１度しか経験がないわけで、できることをやるしかない。キャンプの時なんか不安が大きい。ボクは話が好きな方なので、ひとりでいることがないようにしました。自分から話を聞きに行ってコミュニケーションを取ることが一番。巨人も若い選手が多くなっているから孤立しないこと。ＦＡ選手だ、と構えないことが大事」