阪神幹部の「巨人が優勝、ウチは2位でええ」は本当だった! “偉い人たち”の仰天ソロバン勘定
要は昔のタイガースは電鉄の「遊戯施設」のひとつにほかならなかった。巨人と賑やかに戦い、極めて脇役を演じ、自らはジャイアンツのお尻に食らいついていればいいという負の生き方。今のような野球ビジネスの感覚はまるでなかった。無論、はなから巨人の戦力にかなわないから、2位でええ、と逃げの感情が迷言につながったような気もする。当時の虎は同じ電鉄会社の阪急(ブレーブス)、南海(ホークス)や近鉄(パールス)3球団と「宣伝」で張り合っていた程度にみえた。
当時の阪神役員の腹を探れば「うちは巨人戦というドル箱がある。幸せなこっちゃ。(阪急、南海ら)ほかはジャイアンツ戦がのうて気の毒にな」という露骨な本音がうかがえた。うぶな発想である。
だから強い巨人に寄り添い、事があって、巨人がこの指たかれといえば、いの一番にたかり、巨人が右向け、といえば右を向く、まさに従順な立場に身を置いていた。
「そらな、あんた、ジャイアンツのいうことについていったら、赤字にならんのやから。巨人に逆らう必要はないんやがな」
これが大阪の商人の生きるコツやで。顔にそんな字が書いてあった。
長嶋茂雄や王貞治への一球に命を張った村山実、小山正明、江夏豊らが聞けば……その心情は問わずともわかる。


















