闘将・星野仙一は名参謀・島野育夫がいたからこそ勝てた 「俺があんたの寿命を縮めた」涙の弔辞
ふと島野育夫を思うことがある。彼、島ちゃんの葬儀で聞いた星野仙一の弔辞を今も思い出す。
「島ちゃん、俺があんたの寿命を縮めたな。ごめんな島ちゃん」
星野の震える声と心の底からの言葉に式場のあちこちから嗚咽が聞こえた。葬儀は2007年の師走だったから、もう14年の歳月が流れている。流れているが、今も電話すれば「今、どこにいるの?」とすぐにでも島ちゃんは飛んできてくれそうな気がする。
星野は中日でも、阪神でも優勝した。参謀・島野育夫がいたから勝てた。事実である。
「あのな、監督はおまえが憎くて怒ってるんやない。おまえに期待しているから(鉄拳も)出るんや。叱られるうちが花や。そう思え。くじけるなよ」
島野は鬼の形相の監督、星野の罵声を浴びた選手を試合後、連れ出し、心の傷を癒やした。一年中、身も心も粉々にした。
星野や島野と同じ屋根の下にいた中日時代の主砲・落合博満は、他人のあれこれに無関心を貫いたが、「島野さんがいるから」とその振る舞いを敬った、という。


















