著者のコラム一覧
柚月裕子

1968年、岩手県生まれ。2008年「臨床真理」で第7回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞し、デビュー。2013年「検事の本懐」で第15回大藪春彦賞、2016年に「孤狼の血」で第69回日本推理作家協会賞受賞。著書に「慈雨」「盤上の向日葵」など多数。

第一話 倫理的にあり得ない(12)大当たりした男を狙う美人局か

公開日: 更新日:
イラスト・大野博美

 液晶画面が激しく点滅し、敵の大将が断末魔の声をあげて倒れる。画面に金色の文字で大きく『V』の文字が表示された。

「やった!」

 出崎は思わず大きな声をあげた。周りの客がこちらを見る。通路の奥に、見知った顔があった。このあたりで通称イッポンと呼ばれている男だ。昔から、… 

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