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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

末期がんの痛みは「放射線と薬」で解消する 4割は死亡直前まで苦悶

公開日: 更新日:

 しかし、骨転移が生じると、痛みやマヒ、骨折などで生活の質が損なわれやすい。抗がん剤などの治療がうまくいっても、そのような症状で外出がままならなくなれば、元も子もありません。治療途中にそうなると、時には治療中断を考慮することもあります。

 ですから骨転移に代表されるがんの痛みは、しっかり取り除くことが大切。それに効果的なのが放射線です。たった1回の照射で骨転移の痛みは8割以上緩和されます。放射線はがんの3大治療のひとつで、骨転移にもとても効くのに、日本ではあまり行われていないのが問題です。

 皆さん、骨転移の時は放射線治療ということを頭に入れておいてください。

 末期がんの痛みは激しいことが多く、モルヒネに代表される医療用麻薬も欠かせません。モルヒネ↓麻薬↓依存性があって危険という連想から、ためらう人もいるでしょうが、医師の指示通り適切に服用すれば、まったく問題なく、痛みの緩和にとても有用です。

 モルヒネを使うと、ほぼ全例に便秘が生じるので下剤を併用。3人に1人は吐き気や嘔吐が見られるので、それを抑える薬を併用すると、服用開始から大体2週間程度で吐き気はほとんど解消されます。

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