高齢者の正しいクスリとの付き合い方
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抗がん剤治療では「骨髄抑制」の副作用が起こる可能性がある
正常な細胞とがん細胞の違いは、細胞増殖のブレーキが「正常か」「壊れているか」の違いが主なもので、殺細胞作用を有する抗がん剤はDNAの複製を抑制し、がん細胞の増殖を抑えることでその効果を発揮します。つ…
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がん化学治療法は化学物質が持つ毒性を利用してがん細胞の増殖を抑える
がんの根治的治療の基本は外科治療、つまり手術です。手術によってがん細胞をすべて取り除くことができれば、それで完治ということになります。 ただ、白血病や悪性リンパ腫などの血液がんについては手術…
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われわれの体内では「がん細胞」が毎日発生している
日本人の国民病ともいわれ、2人に1人が生涯に一度は罹患するとされる「がん」。おそらく、この連載をお読みの多くの方が知りたいであろうがんとクスリについて、今回から紹介していきます。 深掘りしよ…
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「点滴」の針を刺す場所はさまざまな理由により決められる
病気の治療のために「点滴」が必要になるケースがあります。点滴の中にクスリを入れることもありますし、脱水や栄養不良などで点滴そのものが治療になることもあります。 点滴はクスリを直接血管内に投与…
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副作用の重症度を判定する「CTCAE」…異変を感じたらすぐに相談
高齢者かどうかにかかわらず、クスリによる副作用はできるだけ避けたいものです。でも、クスリがわれわれの体にとって異物である以上、基本的にすべてのクスリに副作用のリスクがあります。そして、副作用にはとて…
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死に至るリスクも…ED治療薬を使うなら医療機関を受診する
高齢男性の中には、勃起不全(ED)治療薬を使われている方、もしくは使うことを考えたことがある(現在進行形で考えている)方もいらっしゃると思います。目的や動機は人それぞれなのでここでは触れませんが、使…
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皮膚トラブル「老人性乾皮症」はいかにかゆみを抑えるかが重要
人間は加齢とともに体のあらゆるところに変化が起こり、皮膚も例外ではありません。それに伴う皮膚トラブルが、高齢者によくみられます。 高齢者の皮膚トラブルで最も多いのが皮膚の乾燥によるかゆみです…
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あえて「二日酔い」にして、お酒嫌いにさせるクスリがある
みなさんはお酒、好きですか? 高齢になり、お酒を飲む量が減ったという方や、まだまだ多くの量を飲んでいて心のどこかで「もっと少なくしなければ」とか「お酒やめなければ」と考えている方もいらっしゃるかもし…
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授乳中の母親にクスリを使うときの3つの注意点
授乳中の母親のことを「授乳婦」といいますが、授乳婦にクスリを使う際にも、妊娠中ほどではないにしろ注意が必要です。母乳育児中の乳児は、栄養や水分はほぼ母乳から得ることになるからです。 授乳中の…
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医療者は「妊婦」に処方するクスリには毎回とても慎重になる
妊娠16週以降は「胎児の発育に影響を及ぼす薬物」に注意が必要になります。胎児の血管を収縮させる薬物や、腎臓の機能に影響を及ぼす薬物のように直接胎児に影響のあるものだけでなく、母体の羊水を減らすような…
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妊婦にクスリを使うときに考えなければいけないポイント
「妊娠」や「授乳」と聞くと、高齢者には関係ないと思われるかもしれませんが、お孫さんができたときなどを考えると、決して他人事ではありません。特に、妊娠中のクスリは胎児に大きな影響を与えてしまう可能性があ…
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抗てんかん薬は「薬物血中濃度モニタリング」の対象になる
てんかんの治療の基本は薬物療法で、その目的はてんかん発作の予防です。また、「全般てんかん」と「部分てんかん」では用いられる抗てんかん薬が異なりますが、どちらにも使われるものもあります。抗てんかん薬は…
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てんかんの薬物療法は発作を起こさないようにする予防が目的
「てんかん」というと、若い人の疾患というイメージを持たれている方もいらっしゃるでしょう。しかし、実際は高齢者の発症も多く、さらには他の疾患の影響でてんかんになるケースもあります。てんかんの治療の基本は…
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整腸剤の“正体”は善玉菌をクスリにしたもの…腸内環境を良くする
年を重ねれば、一度は「整腸剤」を服用したことがあると思います。でも、「整腸剤って一体何なんだろう?」と考えたことありませんか? 今回は整腸剤の“正体”についてお話しします。 整腸剤とはいわゆ…
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アルツハイマー型認知症の治療に使う注射薬はどんなクスリなのか
以前、認知症の治療薬について紹介しました。超高齢社会を迎えた日本において、特に認知症は誰しもなりたくない疾患のひとつに挙げられるでしょう。 認知症にはいくつか種類がありますが、最も多いのがア…
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あなたが飲んでいるクスリの中に「PIMs」はありませんか?
以前、「ポリファーマシー」について取り上げました。ポリファーマシーとは、クスリを多く(5~6種類以上)使用していて、それによる副作用や相互作用といった有害事象が認められる状態をいいます。こういった状…
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脳梗塞に使われる「フリーラジカルスカベンジャー」は発症24時間以内でなければ投与できない
高齢になり、長年の生活習慣によって動脈硬化が進行したときに起こる病気のひとつに「脳梗塞」があります。場合によっては麻痺などの後遺症が残ることもあるため、かかりたくない病気のひとつでしょう。 …
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重篤な副作用に迅速に対処するために配布される「緊急安全性情報」
クスリは病気の治療に用いられるものですが、当連載でも何度かお話ししたように、体にとっては異物である以上、どのような副作用がどのようなタイミングで起こるのかはなかなかわかりません。中には命に関わるよう…
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ミネラルに影響するクスリを使っている人はカリウムの血中濃度に注意
高カリウム血症の原因として、摂取過剰、腎機能の低下、熱傷や外傷などによる細胞の破壊、そしてクスリの副作用が挙げられます。高齢者の場合は腎機能が低下していることが多いので、そこに他の要因が重なって高カ…
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高カリウム血症による不整脈は突然の心停止に陥る危険がある
心臓の筋肉である心筋も含めたわれわれの筋肉は、伸びたり縮んだり(弛緩と収縮)を繰り返しています。その一連の流れで、「ナトリウム」と「カリウム」は重要な役割を担っています。 最初に細胞の外にた…
