乳がん化学治療の後の脱毛を抑制する「頭皮冷却療法」とは? 厚労省の承認から間もなく丸5年
抗がん剤治療(化学治療)の副作用のひとつが脱毛だ。これに対する唯一の対症療法として医学的に効果が確認されている「頭皮冷却療法」がある。2012年にオランダ、17年に米国で比較試験が行われ、有効性が示された。日本では19年に厚労省が医療機器(現在保険外診療)として承認している。今年8月末に導入から丸5年を迎える虎の門病院乳腺・内分泌外科の田村宜子部長に頭皮冷却療法について話を聞いた。
■臨床試験結果では脱毛が目立たないレベルの人も
「ここが頭皮冷却療法を行っているスペースです」
田村部長が案内してくれた外来化学療法室の一角には、頭皮冷却療法に関わるスタッフへの感謝や、これから治療に臨む患者たちへのエールがつづられた手紙が何枚も張られていた。
丁寧な文字で書かれた長文にわたるものがほとんどだ。
「頭皮冷却療法は楽な治療法ではありません。スタッフの工夫だけでなく、これまで治療を受けた患者さんたちの声も参考にし、あの手この手で完遂できる方法を探してきました。この3年ほどは途中で脱落する人はほとんどおらず、その効果も高まって満足度の高い治療となっています」


















