多臓器不全で亡くなった脚本家・倉本聰さんが15年前の講演で語っていた独自の健康観
「北の国から」46万本のマイルドラークと1400本のジャックダニエルで書き上げた
では、倉本さんの健康状態はどうだったのか。18年にはギャラクシー賞の授賞式に車いす姿で登場。その後に手術が控えていたという。
さらに自らのヘビースモーカーについては、11年10月に開催された北海道心臓協会30周年を記念する市民フォーラムで興味深い持論を展開。質問コーナーで喫煙の影響を心配するファンが禁煙できないのかとの質問に、こう答えている。
「僕はやめません。今、僕にとって一番体に悪いのは『禁煙』という文字です。あの文字を見るたびにストレスが起こって血圧が上がります。これは本当に体に悪いです。僕は60年間たばこを吸っています。吸いながら物を書く習慣という回路ができちゃっているんですね。だから、こうやっていないと物が考えられない。やめろと言ったってそれは無理だし、それから皆さんの健康のためにみたいな、この間の厚労省のああいうのは本当に余計なお世話ですね」
講演の進行役は、当時の旭川医大内科学講座循環・呼吸・神経病態内科学分野教授の長谷部直幸氏だった。当然、禁煙を勧めたエピソードを紹介しつつも、倉本さんはこう返していた。
「『北の国から』というのは、僕、46万本のマイルドラークと1400本のジャックダニエルによってあれは書き上げたんです。それがなかったら書けてないんです」
この言葉に会場がドッと沸いたという。
こうしたエピソードを聞くと、肺も肝臓もひょっとすると弱っていたかもしれないし、あるいは発がんの恐れもゼロではないだろう。そんなふうに推察すると、それから7年後のギャラクシー賞後の手術は、何らかのがんの手術だったのだろうか。
講演で「僕は当たり前の暮らしをしています。本能に赴いてやりたいことをやっていますから、まずそのことが当たり前だと思います」と言い切った倉本さん。自宅で息を引き取ったというから体の状態を受け入れ、覚悟の上での最期だったのだろう。



















