老親・家族 在宅での看取り方
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「AYA世代」のがん患者の診察が増加…全国に広がる支援事業
最近、訪問診療の現場で、若いがん患者さんを診察する機会が増えています。このような思春期から若年成人の患者さんを「AYA世代(Adolescent and Young Adult)」と呼びます。 …
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大切な人の旅立ち…あなたならどんな言葉をかけますか?
脳出血の後、アルツハイマー型認知症や1型糖尿病など複数の病気を抱えながら、3年半にわたり在宅療養を続けていた90歳の女性患者さんがいました。 独立して近くに暮らす娘さんと息子さんが、ほぼ毎日…
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脳出血で麻痺が残る60代女性の希望は「自分好みのコーヒーを入れて飲みたい」だった
私たち訪問診療に携わる者が、常に心がけているのは、患者さんの病状だけでなく、「何をどう感じ、どのような思いで過ごしているのか」という心の面にも目を向けることです。 そのためには、患者さんやご…
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最期が近い患者の家族から「点滴の栄養を増やしたい」と言われ…
在宅医療の現場でも患者さんへの点滴は必要に応じて行われます。水分摂取を口から行えている場合は必要はありませんが、嘔吐したり下痢などを起こすなど、何らかの理由により口からの摂取が難しくなった場合に実施…
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訪問診療は医療的役割だけでなく地域の「見守り役」としても重要
「独り暮らしで身寄りもない方です。このままご自宅で亡くなられた場合に警察の介入が必要になる事態は避けたいので、訪問診療をお願いしたいのです」 ある日、日頃から連携しているケアマネジャーさんから…
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70代男性は「床ずれ」がひどく、家でのケアを不安視していたが…
在宅医療を始める患者さんやご家族の多くは、それまで経験のない「自宅で療養する」という新しい生活スタイルに戸惑われることが少なくありません。 たとえ、在宅医療の開始前に時間をかけて医院側と打ち…
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在宅を選んだ92歳女性「ゆっくりだけどいろんなことを楽しみながらやってます」
在宅医療を始める患者さんの中には、「どうしてこんな病気になってしまったんだろう」「このまま死んでしまうのは悔しい」と、病気という現実をなかなか受け入れられず、深く落ち込んで塞ぎ込んでしまう方もいらっ…
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認知症の患者さんからのセクハラにどのように対応するか
「中国人の技能実習生の女性にセクハラ行為があり、彼女がとても怖がっているんです」 ある日、日頃から関わりのあるデイサービス事業所から、そこに通う89歳の男性患者さんについて相談の電話がありまし…
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不眠改善の薬は睡眠薬に限らず…痛みで眠れない人には痛みの調整を
当院で在宅医療を受けている高齢の患者さんの中には、不眠症に悩んでいる方が少なくありません。民間のある調査によると、日本人の20~30%が不眠の症状を抱えているというデータもあり、不眠症は高齢者に限ら…
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圧迫骨折で入院の80代女性は「病院食はまずい」と食事を拒否
病院にいることでかえって体調が悪化するのではないかと心配され、入院中の食事やリハビリを拒否して、ご主人と娘さんの待つ自宅に戻り、在宅医療を始めた80代の女性の患者さんがいらっしゃいます。 こ…
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肺がん末期の80代男性「いつ最期を迎えてもおかしくない…どうしても今日、家に帰りたい」
当院では、「できません」と言わない医療を信条に、どのような患者さんでも断ることなく、訪問診療を行っています。深夜に緊急の往診へ向かうこともありますし、すでに状態が厳しい患者さんであっても、ご自宅で療…
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自宅近くはタクシー利用が困難…配車アプリも使いこなせない
在宅医療を始めるきっかけはさまざまですが、次のようなケースが一般的です。入院中の方であれば、病院の退院支援・相談窓口を通じて、あるいは診療所の医師や看護師からの紹介を受ける。一方、自宅で介護サービス…
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在宅医療も外国出身の患者が増加…言葉の壁をどう乗り越えるか
近年、在宅医療の現場でも外国出身の患者さんが増えてきました。特に当院では、中国残留孤児やそのご家族が比較的多くいらっしゃいます。戦後80年を迎えた現在では、そうした方々のコミュニティーが存在しており…
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80歳女性は胃ろうを経て、初めてとんかつを2切れ食べられた!
在宅医療を始められた患者さんの中には、「食べること」に強いこだわりを持つ方がいらっしゃいます。 今回ご紹介するのは、くも膜下出血の手術と入院を経て、現在はご自宅で療養されている80歳の女性で…
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訪問診療という「外部の目」がフレイルを食い止める
在宅医療を受けている高齢の患者さんの中には、大きな病気を患っているわけでもなく、それほど介護が必要なわけでもないものの、どこかしら弱っている、いわゆる「フレイル(虚弱)」状態の方がいます。 …
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薬の飲み忘れが多かった70代男性…訪問看護師の提案で改善
在宅医療のサポート内容は、患者さんの病気の種類はもちろん、その進行度によっても異なります。具体的には、食事・排泄・移動といった基本的な「日常生活動作」(ADL)、バスや電車での外出、掃除や洗濯、料理…
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他人が家に入るのは嫌…90歳女性に強い抵抗を示されてから4年
地域の病院の先生から、「緊急で診てほしい」とご紹介いただいた患者さんがいらっしゃいました。90歳の女性で、腰椎圧迫骨折の疑いがあり、小学校の先生をしている娘さんと2人で暮らしていました。 娘…
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特別訪問看護指示書で頻回の訪問…自宅での生活を徹底的にサポート
頭蓋内に脳脊髄液が貯留し、頭蓋内圧が高くなる「水頭症」を患う99歳の女性は、1人暮らしのご自宅で突然意識を失い入院。入院が長引くうちに筋力が落ち、ひどい床ずれ(褥瘡)ができてしまいました。ADL(日…
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病院からの引き継ぎなく、いきなり自宅療養が始まった50代女性は…
自宅療養を始める患者さんの事情はさまざまです。たとえば病院から余命を宣告され、家族と残された時間を過ごすために自宅へ戻る方、地域包括支援センターや自治体に相談し自宅療養を選択する方らがいます。 …
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認知症で舌がん…対話困難な患者とどう信頼関係を構築していくか
在宅医療では対話が重要ですが、中には会話がうまく成り立たない患者さんもいます。 その理由はさまざまです。病気によって発話機能が損なわれ、一般的な会話が難しくなることもあれば、患者さんの性格に…