ペット
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15歳シニア猫の肩に骨肉腫の疑い セカンドオピニオンで否定した根拠
ヒトも動物も年を重ねると、がんができやすくなります。ペットも高齢化していて、がんで受診される飼い主さんは少なくありません。先日、15歳のネコちゃんについて、セカンドオピニオンで次のような相談を受けました。 「肩が腫れてきて、別...
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ペットの便がおかしい 検便は持参せず受診先で直性採取すべき理由
ワンちゃんもネコちゃんも、お腹の調子を悪くすると、下痢をはじめいつもと違う便になることがあります。「便の色がおかしい」「便に血や虫のようなものがいる」……などと便を持参される飼い主さんは珍しくありません。 それでペットを連れ...
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かゆいニキビダニ「毛包虫」異常なしでも顕微鏡検査がおすすめ
前回の耳ダニに続き、今週も厄介な寄生虫のひとつ、毛包虫について紹介します。 ニキビダニともいわれ、とてもかゆく、かき壊したりして皮膚のただれがひどく、全身に広がることも珍しくありません。犬、猫どちらにも寄生しますが、どちらか...
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野良ではないのに? 薬塗布済みの購入猫に耳ダニが発生したケース
ワンちゃんやネコちゃんが、耳をかゆがって脚でかくことがあります。多くはマラセチア菌などカビの仲間が寄生したもので、ネコちゃんでは保護されたケースがほとんどです。ところが、先日、初診の飼い主さんがブリーダーから購入した10カ月の愛猫を...
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メスの避妊手術は十分に性成熟してからがベスト タイミングは「乳歯の残存数」で探る
去勢手術に続いて今回は、避妊手術について。オスと同様にメスも生後5カ月での手術は早いでしょう。では、いつか。実はメスは発情期との兼ね合いで、オスより適切なタイミングの見極めが重要だと思います。 まずネコちゃんは、発情期の前に...
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生後5カ月で勧める獣医もいるが…早過ぎる去勢手術は尿漏れの原因になる
去勢や避妊の手術を受けるタイミングについて質問を受けることがあります。そこで、今回は去勢手術のタイミングについてで、私の友人はこう言いました。 「ウチのプードル、まだ5カ月で去勢手術を勧められたんだよ。早くはないのか」 ...
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ペットの「尿路結石」、対応フードの売り文句を誤解しているかも
ワンちゃんやネコちゃんの中には、寒くなると冷たい水を嫌がって尿の量が減ることがあります。暖房などの影響も重なり、軽い脱水も生じ、その結果、膀胱炎や尿路結石が引き起こされやすくなるのです。 当院でも先日、尿路結石のネコちゃんの...
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愛猫「爪とぎ対策」のコツ…老化で頻度が減ったらこまめな爪きりを
猫ちゃんの飼い主さんは、爪とぎをどうされているでしょうか。飼い慣れている方なら、うまく対応されていると思いますが、飼い始めてまもないケースや住まいが賃貸住宅で原状回復の問題があるケースなどは、爪とぎの相談を受けることがあります。そこ...
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この時季のシニア犬は要注意 厄介な心臓弁膜症は「月イチの聴診」でチェックしたい
寒暖差シリーズの第3弾は、生死にかかわることもある症状です。 ワンちゃんは、散歩で外出することがあると思います。特に、シニア期のワンちゃんは、この時季、一度、かかりつけ医を受診するとよいでしょう。 これまでお話しした...
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泡を吹いたり、ふらついたり…寒暖差で発症する「自立神経失調症」の基礎知識
季節の変わり目は、ときにてんかんやめまいのような症状を起こすワンちゃんもいます。その対応についてです。 自律神経は、交感神経と副交感神経がオンとオフのように働き、それぞれがバランスをとりながら、呼吸や心臓の拍動、腸の動き、体...
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寒暖差で頻発する犬のムズムズ感とフケは「保湿系シャンプー」で解決できる
最近はずいぶんと涼しくなり、寒暖差で衣服に悩むこともあります。そのせいか、寒暖差にともなう症状で、ワンちゃんを連れて来られた飼い主さんが複数いました。今回は寒暖差の対応について紹介します。 ワンちゃんも寒暖差でくしゃみや鼻水...
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神奈川県警押収の犬猫計80匹が所在不明に…動物愛護団体と“可哀想ビジネス”の点と線
動物好きの読者の方なら、気になったかもしれません。神奈川県で起きた動物虐待に関連するニュースです。 藤沢北署は2021年9月、動物愛護活動家の女性らから犬などの虐待をしているとの告発を受け、動物愛護法違反(虐待)の疑いで、あ...
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犬猫がエサを残す&残り物に手を出す…飼い主を悩ませる難題をまとめて解決!
ワンちゃんもネコちゃんも成長期を終えると、カロリー消費が落ち着いて食餌量は個々の適量に落ち着きます。そうすると、1回分をすぐに完食する子と、半分くらい残しておいて次までのどこかで食べきる子に分かれるでしょう。今回は食餌についてです。...
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シニア犬、シニア猫の歯石除去 条件が揃えば麻酔ナシでできる可能性も
ヒトも動物も歯に歯石が沈着すると、歯肉炎や歯周炎になりやすく、さらに放置すると歯がグラグラして抜けてしまいます。最近はペットも高齢化して、歯石除去を勧められることが珍しくありません。今回は、歯石除去についてです。 多くは、全...
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空咳を頻発するネコは短毛種でも「1日1回」ブラッシングを
この夏は厳しい暑さが続き、ワンちゃんもネコちゃんも毛の生えかわりが例年より激しかったと思います(テリア系の犬種を除く)。外に出さないネコちゃんでも、窓越しの日差しの強さを脳下垂体が認識して、暑いと判断されると換毛指令が出されるためで...
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デリケートな犬の耳 動物病院で販売している「点耳薬」を使い続けてはいけない?
ヒトもそうで、ワンちゃんの耳掃除に熱心な方がいます。ところが、正しくできていることは少なく、誤った方法によって外耳炎を起こしていることがとてもよくあるのです。 耳には、耳垢腺と呼ばれる分泌腺が散在していて、脂分を含んだ耳垢が...
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わが子の呼吸困難 自宅での「お別れ」には酸素濃縮器のレンタルを
ワンちゃんもネコちゃんも年を重ねると、やがて死を迎えます。種類にもよりますが、平均寿命はどちらも15年ほど。飼い主さんにとって、晩年は介護的な苦労に直面することも少なくありません。今回は、その負担を減らす工夫について紹介します。 ...
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「老犬ホーム」に預けるなら動物取扱責任者の人数をチェック
今回は、年老いた犬を世話する老犬ホームについてです。老犬ホームは、動物愛護管理法で認められた第1種動物取扱業の7業種のひとつに該当。動物を譲り受けて飼養する「譲受飼養」業務。老猫ホームも同じです。 その運営は、事業所がある都...
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飼い主を悩ませる シニア期ペットの「夜泣き・徘徊」対策法3選
すべての動物は年を重ねると、やがて死を迎えます。ヒトは高齢化が進み、認知症が社会問題になっていますが、ペットも同様で避けて通れません。今回は、シニア期のワンちゃんやネコちゃんの対応についてです。 ワンちゃんやネコちゃんもシニ...
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高齢者がペットを飼うメリット 規則正しい生活で介護費用半額も
日本人の平均寿命は男性が81歳、女性が87歳で、人生100年時代が迫っています。高齢化が、ペットの飼育とも密接に関係しているのです。 高齢者とペットを巡る関係においては、多方面でプラス面もマイナス面も語られています。マイナス...
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飼い主が旅行へ 愛猫を預けるのはペットホテルか動物病院か?
夏休みの旅行でのペットの世話をどうするか。前回のワンちゃんに続いて、今回はネコちゃんです。 毎週末を過ごす別荘や頻繁に通う実家、親戚などの慣れたところへの帯同はOKですが、キャリーケースに入れて到着まで我慢。ワンちゃんと比べ...
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ワンちゃんとの夏の旅行の注意点…酔い止め薬は乗車30分~1時間前に服用がベター
夏休みにワンちゃんと遠出される方は少なくないでしょう。ワンちゃんとの旅行の注意点について紹介します。 まず移動は、車がベター。飼い始めてまもない場合は、旅行の前の日帰りドライブなどで車酔いが平気かどうか把握しておくことが大切...
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「ペット保険」の厳しい条件 商品によってはシニア期の慢性疾患も対象外
事故やケガはなるべく避けたいものですが、十分注意していても被害者になることもあれば、加害者になることもあります。そんなときに役立つのが保険です。 加入者の死亡時の補償をする生命保険や医療費をカバーする医療保険、自動車や自転車...
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人気のネコ用「液状おやつ」は控えめに! 主食代わりに与え続けると脂肪肝の危険性大
お魚くわえたドラ猫、追っかけて♪ 人気アニメ「サザエさん」のテーマソングの冒頭ですが、獣医師にはちょっと心配な環境です。 実は一昔前、漁師町や港町にすみつくネコちゃんたちが水揚げされたイワシやサバを毎日のように食べているうち...
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ペットの熱中症対策は犬と猫で違う? 冷房と扇風機、氷のペットボトルを使い分ける
当院がある東京は連日、日中の最高気温が30度を超え、暑い日が続いています。今回は熱中症対策についてです。 ワンちゃんは散歩が必要ですが、もう日中は避けるのが無難。できれば朝7時くらいまでがベターです。日の入り直後の19時ごろ...
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食道の出口で詰まった異物は内視鏡で胃に落とし、ダメージを回避する
ワンちゃんやネコちゃんが異物を口にしても、多くは問題ないことを前回、紹介しました。それが、カミソリの替え刃や電池、ビー玉、楊枝など飼い主がドキッとするようなものでも、蠕動運動の仕組みによって無事に排泄されることがほとんどです。 ...
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カミソリの替え刃を丸のみしても「経過観察」でOKだった理由
ワンちゃんやネコちゃんは、ペットやヒトのオモチャ、生活雑貨などいろいろなものを誤食します。そういう物は消化されないので、胃から食道、十二指腸、小腸、大腸へと流れ、肛門から排泄されます。 怖いのは、その間で詰まる閉塞や、鋭利な...
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ペットが誤食で中毒に…飼い主さんがネット情報に右往左往するのが問題
ワンちゃんやネコちゃんの飼い主さんが慌てて来院されたり、電話がかかってきたりすることがあります。~~を食べてからおかしくて……。そう、誤食です。 かかりつけの患者さんで営業時間内の問い合わせなら、的確な対応ができることがほと...
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住民トラブル防ぐ「地域猫」お世話のコツ 避妊去勢された猫の“その後”を考える
猫型キャラクターの耳先をV字にカットしたテレビCMをご存じでしょうか。V字カットは避妊去勢した証しで、そうやって飼い主のいない野良猫を地域に戻し、数が増え過ぎないようにコントロールしつつ、エサや糞の掃除などを行って地域で管理する活動...
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「この子だけ捨てられていてかわいそう」と病院に…果たしてそれは動物愛護でしょうか
各地の動物病院には、ワンちゃんやネコちゃんの里親を募集する掲示があるかもしれません。当院にもいま、乳飲み子のネコちゃんがいます。そこで今回は、子猫の保護について。 当院の患者さんではない方が、子猫を拾って世話に困って来院され...