15歳シニア猫の肩に骨肉腫の疑い セカンドオピニオンで否定した根拠

公開日: 更新日:

 ヒトも動物も年を重ねると、がんができやすくなります。ペットも高齢化していて、がんで受診される飼い主さんは少なくありません。先日、15歳のネコちゃんについて、セカンドオピニオンで次のような相談を受けました。

「肩が腫れてきて、別の動物病院を受診したところ、『骨肉腫なので、治療は断脚になります』と言われまして……」

 持参されたレントゲンや超音波などの画像、さらに細胞の悪性度を調べる病理検査の結果なども参照すると、私も骨肉腫の可能性が高いと思いました。確かにがんの可能性は高いものの、100%ではなく、気になることもあったのです。

 骨肉腫は進行が速く、骨への浸潤が進むと、激しい痛みを伴い、肩だとリンパ節から肺への転移も速いことが推察されます。それでかわいそうですが断脚で悪い流れを食い止めるのですが、このネコちゃんは痛みがまったくありませんでした。普通に走ったり、高いところにジャンプしたり。家の中をよく動いているのです。

 それが不思議で、持参された半年前のレントゲン画像も確認しました。同じ部分には骨が変性した突起物が認められましたが、半年前の方が目立ちません。この突起物ががんの“前兆”とすれば半年後のいま、肺や肝臓への転移も痛みもないことは、骨肉腫の常識からありえません。肺も肝臓もキレイなのです。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    貧打広島が今オフ異例のFA参戦へ…狙うは地元出身の安打製造機 歴史的失速でチーム内外から「補強して」

  2. 2

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  3. 3

    MLBやトランプびいきのFOXまで「頑張れ大谷!」 米国人の敵愾心はハンパなくても背に腹は代えられず

  4. 4

    FA目玉3選手、決断の行方…阪神・大山悠輔、ソフトB甲斐拓也、DeNA佐野恵太の去就は三者三様か

  5. 5

    《中日》1位指名した金丸夢斗をパ全球団が“完全スルー”した裏に「カラダの問題」

  1. 6

    旧統一教会にモーレツ支援された自民候補にトドメ!内部資料&証拠写真を鈴木エイト氏が入手

  2. 7

    西武激震!「松井監督休養、渡辺GM現場復帰」の舞台裏 開幕前から両者には“亀裂”が生じていた

  3. 8

    楽天・田中将大は今や球団の「厄介者」…大幅負け越し&パワハラ関与疑惑に年俸2億円超ダウン

  4. 9

    "刑務所ファンミーティング"に失望…特殊詐欺で実刑の元俳優に「第2の羽賀研二」化の懸念

  5. 10

    選挙支援をアテにできない自民“カルト議員”は壊滅状態…萩生田帝国の崩壊も秒読み