「狂犬病ワクチン」接種義務を猶予できるケースは? 体調や性格に合わせた対応も必要

公開日: 更新日:

 こじれた皮膚炎の治療がうまくいかず、転院されたワンちゃんの飼い主さんが症状のほかにもいくつか質問されました。その中に狂犬病ワクチンに関するものもあって、「狂犬病ワクチンは、やっぱり接種しないとダメですよね?」とおっしゃったのです。狂犬病を起こすウイルスに犬やヒトなど哺乳類が感染して発症すると、ほぼ100%亡くなります。

 とても怖い病気ですから、狂犬病予防法で飼い主さんには、犬の保健所登録と1年に1回のワクチン接種が義務づけられています。未登録、未接種の四国犬が子供などに噛みつく事件の報道で、転院された方もワクチン未接種が気になったのでしょう。

 今回のワンちゃんは病院が苦手で、処置をすると私や助手に噛みつこうとする性格。元の獣医師さんは「接種せよ」の一点張りのようですが、いろいろな事情が重なって接種を避けるようになったようです。

 実は、このワンちゃんはかつてワクチン接種後に体調が急変。救急病院で「ワクチン接種によるアナフィラキシーショックの可能性が高い」ことを告げられていました。この後遺症に加え、今回のような性格だと、飼い主さんは集団接種会場などでのトラブルを避けるため、自己判断で接種を避けることが少なからずあります。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  2. 2

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  3. 3

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 4

    「べらぼう」大河歴代ワースト2位ほぼ確定も…蔦重演じ切った横浜流星には“その後”というジンクスあり

  5. 5

    100均のブロッコリーキーチャームが完売 「ラウール売れ」の愛らしさと審美眼

  1. 6

    「台湾有事」発言から1カ月、中国軍機が空自機にレーダー照射…高市首相の“場当たり”に外交・防衛官僚が苦悶

  2. 7

    高市首相の台湾有事発言は意図的だった? 元経産官僚が1年以上前に指摘「恐ろしい予言」がSNSで話題

  3. 8

    AKB48が紅白で復活!“神7”不動人気の裏で気になる「まゆゆ」の行方…体調は回復したのか?

  4. 9

    大谷翔平も目を丸くした超豪華キャンプ施設の全貌…村上、岡本、今井にブルージェイズ入りのススメ

  5. 10

    高市政権の「極右化」止まらず…維新が参政党に急接近、さらなる右旋回の“ブースト役”に