ポストコロナの道標 SDGs本
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「原発事故最悪のシナリオ」石原大史著
政府によるグリーン成長戦略では、原発について「可能な限り依存度を低減」としつつ、東日本大震災以降10基の原子炉が再稼働に至っている。原子力は脱炭素のための確立された手段のひとつという見方もある。 …
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「チャイルドヘルプと歩んで」廣川まさき著
児童虐待の痛ましいニュースが後を絶たない。SDGsの目標16「平和と公正をすべての人に」のターゲットには子供への虐待撲滅も含まれており、対策づくりが喫緊の課題となっている。そのヒントが隠されているの…
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「気候変動の真実」スティーブン E・クーニン著 三木俊哉訳
地球環境は危機にひんしており、「脱炭素」が急務。多くの人がそう信じて疑わない昨今だが、本書は“気候危機説”には科学的根拠があるのかと疑問を投げかけている。著者はオバマ大統領下でエネルギー省の科学担当…
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「絡まり合う生命」奥野克巳著
ボルネオ島の熱帯雨林に生きる狩猟民プナン。文化人類学者である著者は、2006年からたびたびプナンのもとを訪れ、寝食を共にして人間の根源的な生き方について学んできた。本書は、それらの体験からたどり着い…
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「地球の限界」オーウェン・ガフニーほか著 戸田早紀訳
地球には驚くべき“回復力”があり、長い間安定した環境を保ち続けてきた。しかし今、地球の生命維持システム、すなわち海や森、生物多様性、炭素、窒素などの巨大な循環が、かつてないほど不安定になっている。こ…
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「難民鎖国ニッポン」志葉玲著
日本における最悪の人権侵害のひとつが、法務省の外局である出入国在留管理庁(入管)による外国人に対する非人道的行為ではないだろうか。本書では、入管の収容施設で死亡したスリランカ人女性のウィシュマ・サン…
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「日本のフェミニズム」井上輝子著
「フェミニズム」と聞くと、男性を敵と見なして糾弾する女性や、正義を振りかざして男性を押しのけようとする女性を思い浮かべるかもしれない。しかし、これは誤ったイメージだ。本来のフェミニズムとは単に男性を敵…
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「新しい世界の資源地図」ダニエル・ヤーギン著 黒輪篤嗣訳
SDGsには資源に関わる目標も掲げられているが、資源の周囲では地政学や安全保障にまで関わるさまざまな問題が深刻化しているのが現実だ。 本書では、エネルギー問題の世界的権威でピュリツァー賞受賞…
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「ろうと手話」吉開章著
ろう者が直面してきた生きづらさや問題を詳述しながら、多くの聴者が知らない手話を取り巻く環境や歴史を明らかにする。 日本のろう教育は明治時代に始まり、指文字や手真似などを使った「手勢法」という…
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「中絶がわかる本」ロビン・スティーブンソン著 塚原久美訳、北原みのり監修
2017年にトランプ政権となって以降、アメリカでは安全で合法的な中絶を受けることがどんどん難しくなり、“性と生殖の権利に対する脅威”がエスカレートし続けているという。テキサス州では、妊娠6週目以降の…
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「グローバリゼーション」伊豫谷登士翁著
モノやカネ、人が国境を越えて移動することを「グローバリゼーション」と呼ぶとすれば、コロナ禍はグローバリゼーションとは相反する日々だ。そこで本書では、移動の制限でこれまでの生活様式や価値観までも変化さ…
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「ぼくはテクノロジーを使わずに生きることにした」マーク・ボイル著、吉田奈緒子訳
現代人の生活は、あらゆるテクノロジーの上に成り立っている。パソコンやスマホなどのIT機器はもちろん、電子レンジも冷蔵庫もエアコンもすべてテクノロジーだ。 しかし著者は、多くの現代人が“あって…
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「汚染水海洋放出の争点」渡辺悦司ほか著
SDGsの目標14に掲げられている「海の豊かさを守ろう」。2021年4月、日本政府はこれに逆行するような決定を下した。福島原発事故で増え続ける、放射性物質「トリチウム」を含む処理水の海洋放出だ。 …
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「肉食の終わり」ジェイシー・リース著 井上太一訳
肉食や畜産について問い直す書籍は数多い。地球環境に負荷をかけ肥満の原因になるとして、消費者にビーガンやベジタリアンになって肉食文化に反対するべきだと説いてきた。 しかし本書では、そうした問題…
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「グリーン・ジャイアント」森川潤著
2020年7月、20世紀を支えた化石燃料型の経済が気候変動型の経済へとシフトする象徴的な出来事が起きた。エネルギー界の王座に君臨し続けてきたエクソン・モービルを抜き、名の知られていない地方のエネルギ…
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「エレガント・シンプリシティ」サティシュ・クマール著 辻信一訳
「シンプルであることこそが、持続可能性への道」と説く著者は、環境先進国のイギリスにおいて先駆的なエコロジストとして知られる人物だ。本書では、イギリスのエコロジー雑誌「リサージェンス」の編集主幹となり、…
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「世界を貧困に導くウォール街を超える悪魔」ニコラス・シャクソン著、平田光美他訳
タックスヘイブン(租税回避地)が犯罪の世界と金融エリートや外交をつないでいる実態を明らかにした「タックスヘイブンの闇」の著者。新たに記した本書では、世界の不平等を悪化させるロンドンの金融街「シティ」…
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「ルポ 森のようちえん」おおたとしまさ著
近年注目を集めている「森のようちえん」。園舎の中ではなく、自然体験活動を基礎とした新たな幼児教育の形だ。本書では、SDGsとも親和性の高いその活動内容や子供に与える影響などを紹介している。 …
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「火星に住むつもりです」村木風海著
地球温暖化の原因となっている温室効果ガス。中でも二酸化炭素はとくに影響が懸念されており、世界中で排出量を減らす道が模索されている。 しかし著者は、高校2年生のときに“空気中の二酸化炭素を除湿…
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「地球温暖化」田中優著
20年以上にわたり地球温暖化の危機を説いてきた著者が、その原因と対策を分かりやすく解説する。 地球温暖化による熱波のレベルは年々上がり、2020年夏にはロサンゼルスで49.4度を記録。豪雨被…