(3)「安さ」で集客する美容クリニックは要注意…安全管理がおろそかに
被害を避けるためには患者側の選択眼を養うことが重要だといいます。
「美容医療は化粧の延長ではなく、リスクを伴う医療です。医療には当然一定のコストがかかります。安くするには使う薬剤の質や安全面をおろそかにしていることが多く、『安さ』で集客するところは注意が必要です」
こういった施設は派手なキャンペーンをSNSなどネットで宣伝することが多く、受診するとその日のうちに施術するよう勧誘するそうです。都内在住の60代女性はこんな体験を語ってくれました。
「ネットの初回無料という広告を見て、複数の分院を持つ美容クリニックを受診しました。ほうれい線やたるみをとる糸リフトで、無料のものは高齢者には効果がない、今日中だと半額になるからと熱心に勧められ、1時間後には40万円の施術を受けることになっていました」
また、海外での安価な施術にも危険が伴うと朝戸教授は警鐘を鳴らします。
「海外での施術で合併症が起きてしまい、帰国してから病院に駆け込む例も少なくありません。手術が失敗して国内の形成外科で再治療を受ける患者さんもいます。その際、使われた薬剤や充填物が未認可で成分などが不明の場合、的確な対応が難しく、なかには手の施しようがない例もあります。その上、治療には保険が適用されず自費となるため、かえって負担が増すことになりかねません」
高額な医療費を支払う事態を避けるためにも、患者が賢くなり、安さにつられない医療機関選びが必要と朝戸教授はアドバイスします。
(油井香代子/医療ジャーナリスト)



















